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クレマチス
2021年5月1日読了時間: 11分
プリンセス・アリスの物語――ドイツの黒い森から 8(びすこ)
今年はもう終わったが、四月は私の父が召された月で、晩年に初めて互いに打ち解けた母方の伯母もこの月の、しかも同じ日に他界した。数年前には、心身ともに頑強でさぞかし長寿であろうと思われた恩ある元上司が白血病で突然亡くなり、親しい友人の父上はこれぞ正真正銘の長寿で103...
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クレマチス
2021年4月21日読了時間: 7分
気候変動と桜と俳句――ドイツの黒い森から 7(びすこ)
週に一度ネットで送られてくるエコノミスト誌、先の金曜日の号でもお決まりの欧州のコロナ問題やらバイデン大統領の景気策やらが並び、またお隣フランスでマクロンの人気がぱっとせず極右のル・ペン女史に追い上げられている等の見出しもある中、ふと、日本の詩人がどうのこうのという記事が目に...
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クレマチス
2021年4月10日読了時間: 8分
究極の「女性蔑視」発言 Ⅱ――ドイツの黒い森から 6-2(びすこ)
堂々と女性蔑視発言をした次の大物は、アインシュタインほど世に広くその名を知られた天才ではない。ただし、社会学の分野では大きな業績を残した「巨人」の一人で、私がその著書に興味を持ったのは、ここ数年の間に読んだ本の何冊かにこの人の研究への言及があったからである。...
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クレマチス
2021年4月5日読了時間: 8分
究極の「女性蔑視」発言 I――ドイツの黒い森から 6-1(びすこ)
今回はヨーロッパ人によるとんでもない女性蔑視の発言を紹介したい。いずれも19世紀末から20世紀初めのことで、今だから半ば冗談として笑って聞けれるけど、という人もいるだろうが、逆に当時は誰も目くじらを立てなかっただろう。男女同権は何千年いや万年単位の人類の長い歴史の中からほん...
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クレマチス
2021年3月31日読了時間: 7分
春は来たけれど・続――ドイツの黒い森から 番外(びすこ)
父の家 次に父方の家ですが、こちらは父親の奮闘で敗戦の打撃から何とか立ちあがり、私たち 3人の子供もよそ目にはさしたる苦労もなしに育ちました。「よそ目」にはね。でも父が裕福な地主の長男として人と成り、恵まれた青年時代を過ごしたことは、わが家の行く末に好ましい影響を及ぼしたと...
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クレマチス
2021年3月29日読了時間: 7分
春は来たけれど――ドイツの黒い森から 番外(びすこ)
〔高知 G高校関東支部 8期の同窓会幹事のOさんからの一斉メールにより、びすこさんが投稿した記事が高知新聞に掲載されているということがわかり、私とのメールのやりとりも整理して葛飾文芸クラブ向きのブログにまとめていただいた。〕 春は来たけれど...
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クレマチス
2021年3月15日読了時間: 8分
マイ・ジョン――ドイツの黒い森から5(びすこ)
ずっと独身のつもりで老後の備えにせっせと働いていた頃、もう30年近くも昔になるが、よく外資系の会社で仕事をした。外資系だから社長や取締役には外国人が多く、彼らは一定期間日本に駐在したあとは本国に戻るか他の国に異動になる。一般に日本人駐在員の場合その妻はなかなか結構な身分で、...
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クレマチス
2021年3月1日読了時間: 7分
オリンピックよさようなら――ドイツの黒い森から4(びすこ)
ようやく三月。二月生まれのろれちゃんが三月に生まれたかったと言うので理由を訊くと、女性としては弥生に生まれたという方がすてきに聞こえるからとのことだった。それで思い出したのが、むかしむかしの「三月生まれ」という映画。主演はジャクリーヌ・ササール、長いストレートな髪の毛で日本...
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クレマチス
2021年2月14日読了時間: 7分
ワクチン接種の現場――ドイツの黒い森から3(びすこ)
このサイトにドイツから便りを送ることになったとき、マンスリー・レポートに、という話だったのに、この 2月はこれで 3度目の報告書である。それというのも、ドイツ特派員という身に過ぎた肩書をもらってウキウキして周囲を見ると、まあ、あるわあるわ、話の種は尽きない。こう次々ではうん...
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クレマチス
2021年2月9日読了時間: 3分
コスモポリタン――ドイツの黒い森から2(びすこ)
英国離脱でEU加盟国が減り、初めてEU縮小という現象が起きたが、それまでは「さらなるヨーロッパ」が標語だった。しかしEUが拡大すればするほど、仲間に入れない近隣国の疎外感が募るであろうことは等閑視された。かつてのトルコとか昨今のウクライナとか。EUの慢心は時に目に余るものが...
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クレマチス
2021年2月2日読了時間: 5分
カーニバルが近づいて――ドイツの黒い森から(びすこ)
日本では二月・八月はシケた月とされていて、私も毎年つまらないと感じていたが、ドイツの方はもっとつまらない。梅や桃の蕾がふくらんで小鳥がやってきて、というような春の兆しはまだまだ遠く、あいも変わらず寒くて暗い。 多分そのためだろう、西洋人はこの時期大々的に鬱屈を晴らす方法を考...
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クレマチス
2021年1月28日読了時間: 2分
トリアージュ:命の選別(びすこ)
語源はフランス語とされるこの言葉が日本でほとんど話題にならないのは、新型コロナウィルスによる医療崩壊が欧米ほどには差し迫っていないからだろう。命の選別が実際にあり得ることを示してくれたのは皮肉にも福祉国家の模範とされるスウェーデンで、ここでは人工呼吸器など先端医療機器の使用...
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