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執筆者の写真クレマチス

風信 沼のほとりから 第44号 神無月

ようやく猛暑の季節を乗り越えたばかりですが、秋の深まりとともに急速に変わりゆく町の風景に目をとめて、まだ濃い人情の生きていた懐かしい時代のエピソードに思いを馳せる春硯さんの風信に深く共感します。

句帖は騒々しい世界の現状とは別の、身近な生活の中で柚子や満月から受ける普遍的な秋の情感と、曾孫に接して体温を感じさせるような明るい生命讃歌の言葉があふれています。「みどりごのこぶしが触れる秋桜」の句がとりわけ心に残りました。


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