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執筆者の写真クレマチス

Correspondence(2021/7/1-7/13)またはオリンピックとコロナの話題あれこれ


Re: AW: AW: AW: ブログ――コロナ治療に有効な血液浄化療法

2021/7/13, Tue 23:41

B様

買物から帰ったら早速丁寧なフォローのメールをありがとうございました。

果物は何によらず好物ですので大変ありがたいのですが、この前のメタボ指導の保健師さんからも乳製品と果物の取り過ぎを昨年に引き続いて指摘されており、独居老人の身でもあり、ご厚意は今回限りにお願いします。それから、突然のお電話で動転してしまい、弟さんのお名前をおたずねするのを忘れてしまいました。携帯の通話履歴から登録しようとして、このことに思い至り、大変失礼なことをしてしまったと気になっておりました。よかったらご教示願えませんでしょうか。また姉上様からよろしくお伝えくださいますようおねがいします。

あと前便で触れられなかったのですが、11日のメールの添付ファイルでいただいた新チューリッヒ新聞 NZZ の記事「長期新型コロナ感染症に対する血液浄化」の件ですが、一般紙に発表されたとはいえ、このような専門的な内容の記事をわかりやすく翻訳されたことに敬意を表します。

ただ、ニコラ・フォン・ルテロッティという執筆者の署名記事ですから、ホームページにそのままアップすることはできません。全文掲載するなら、正式な手続きとしては、何パーセントかの著作権料を支払うことを条件に著者の了解と記事の翻訳権を NZZ と交渉して許諾を得ることになるでしょう。kbc の読者には要旨の紹介か原文の一部を引用の形で紹介するのがよろしいのではないかと思います。

というわけで、ルテロッティの記事では、心臓に発症したケースをヘルプ・アフェレーシスという血液浄化療法が有効というものですが、以下あなたの訳文の一部を引用させていただいて要旨を紹介することにします。


「チューリッヒ大学病院のスザンナ・ヴァルガと他の研究チーム…は新型コロナ感染症で死亡した患者の心臓血管に夥しい数の免疫細胞を発見し、それに伴う重度の炎症を認めたと言っている。最も大きな打撃を受けていたのは、微小循環の細い動脈・静脈であった。」

ヴァルガ女史の知見に触発されて、「…ミュールハイムのドイツ人女医ベアテ・イェーガ—。この病理科医には長年にわたる血液浄化療法の経験があり、その方法はヘルプ・アフェレーシスと呼ばれる。「私の頭に直ちに浮かんだのは、この療法で長期コロナ感染症の患者を助けられるのではないか、ということでした。」ヘルプ・アフェレーシスという療法は、血液中の脂肪の量が異常に多く動脈硬化による血管閉塞や心臓麻痺の恐れがある患者の血中脂肪を取り除くために開発された。…「動脈硬化、つまり血管網に脂肪やカルシウムが蓄積されて生じる問題は、新型コロナ感染症の場合によく似ているのです。」イェーガー女史はこの技術を長期コロナ感染症に適用しようと考えた理由をこう説明している。どちらの場合にも、三つの要因が重要な意味をもつ。血液の炎症、不十分な血液潅流、そして血液が凝固し易いこと。…そこで同医師は、新型コロナ感染症にかかったあとの典型的な症状を有する19 人の男女に血液浄化方法を試み、大きな成功を納めた。…ほとんどの患者の場合に、一回以上のアフェレーシスでこれらの症状は目に見えて軽減された。彼らのうち10 人までが全快し、8 人は快復に向かっている。…改善した徴候を挙げると、負荷のもとでの呼吸困難、嗅覚の喪失、下肢の麻痺感覚、記憶の欠落、冷たい手、血液の酸素飽和度の低下、疲労感など、多岐にわたる。…ミュンヘン・ルドヴィヒ・マキシミリアン大学の元所長で脂質研究者として知られるディ—トリッヒ・ザイデルは、これらの共通項として微小循環における血流の悪さを指摘する。「感染した患者の血液に多量に入り込む催炎物質と凝固因子は、フェレーシスでほぼ完全に濾し取ることができるのだが、これらの物質/因子は血液の粘度を高める。」1980 年代にヘルプ・アフェレーシスを開発した同医師はこう語る。このネバネバした血液は、大きな血管よりも微小な動脈・静脈において重大な影響をもたらす。多くの患者がアフェレーシスで良くなったと感じるのは、おそらく血流の改善のためであろう、とザイデル医師は言う。…長期新型コロナ感染症の患者にヘルプ・アフェレーシスが広く受け入れられるかどうかは、しばらく様子を見てみなければならない。一つの問題としてはコストが高い点が挙げられる。…イェーガー女史は目下そのコストを自費と寄付とで賄っている。またこれに関しては、専門家サークルからの抵抗も厄介だとザイデル氏は断言する。これらの人々はしばしば新しいことに拒絶反応を示す。」


新型コロナウィルス感染症のおそろしさは、ウィルスが気道粘膜などから血管内に潜り込むと血管壁の細胞を攻撃してサイトカインストームを誘発して、脳であれ、心臓であれ、つま先であれ、体内のいたるところに血栓を生じさせて重症化させることにあります。日本では感染の初期にはアビガンやレムデシビルなどで侵入を抑え込む薬を使いますが、重症化し始めたらアクテムラのような免疫抑制剤でサイトカインストームを抑え込むような治療法が共有されているようです。


新型コロナウィルス感染症に対するメッセンジャー RNA ワクチンの有効性と発症後の治療法については、これまでも言及してきた児玉龍彦や宮坂昌之のユーチューブである程度治験が蓄積されて一部の臨床現場では共有されていると思います。


「最新情報!早期発見 早期治療で重症化は防げる! 児玉龍彦×金子勝【新型コロナと闘うその先の世界へ】20210501」


「政府が信じられなくても~自粛の出口は地域から進めるワクチンと検査【児玉×金子 新型コロナと闘う】20210602」


「「新型コロナウイルス」(61) 変異ウイルスとワクチン 宮坂昌之・大阪大学名誉教授 2021.5.11」


これらはまだ変異株のデルタ型についてのデータが十分に反映されてないようですが、ウィルスの侵入を防ぐメカニズムと感染してサイトカインストームを引き起こして重症化した場合の対処方法が、ある程度一般化されて示されているので初期の頃のような臨床現場での混乱は避けられているようです。

・・・


C



AW: AW: AW: ブログ——―マンゴーの背景

2021/7/13, Tue 16:41

Cさま

とりあえず、マンゴーの話の背景だけ説明しておきますと、電話を差し上げたのは寡夫になってしまった義弟で、妹の死後は郷里の安芸市と横浜とを6~8週間ごとに車で往復しています。彼が私の家の庭の手入れのことで送ってきたメールついでに、7月中にマンゴーを注文して関東在住者に送るとあったので、あ、そうだ、その話が、と思い出し、私からお中元を贈る何人かの中にH君も含めてしまいました。(昨年は間に合わなかったのです。)マンゴー農園を経営しているのは、父母の代から付き合いのある農家で、今は会長になっている親父さんが私とほぼ同世代。米と野菜では農業に限界があると始めたのが、熱帯フルーツの栽培とガーデンセンターの経営です。温暖化を活用しているわけですね。それらの事業をそれぞれ息子と娘に継がせ、成功しています。その農園が義弟の実家から数百メートルのところで、行って話を聞くと、完熟しないと市場に出さないので、予約だけ受けて順番に送っていくとのことでした。それで届いた時に自宅にいてもらわないと熟しすぎる、ということで、後日発送日を知らせる必要があると電話したみたいです。ライチも栽培していますので、そちらがお好みなら、またいずれ。B


Re: AW: AW: ブログ――憲法違反の酒類販売抑制とワクチン接種記録システムVRSの混乱

2021/7/13, Tue 15:46

B様

先ほどマンゴー園を経営されている弟さんからお電話をいただき、前回のメールに返信を書かねばと思っていながら、梅割り風辛口チューハイとFM放送のブラームスのチェロ・ソナタですっかりいい気持ちになって転寝をしてしまい、正気に戻ってメールを開けてみたら、前回予告の欧州選手権にかかわるブログがもう届いておりました。今回はとりわけ生もののホットなテーマだったので、取り急ぎアップしておきました。


欧州選手権のニュースはちょうど今夜のWBSでも取り上げられていて、サッカーの結果よりもイギリスのサッカーファンの無軌道ぶりを報じることに重点があり、それがコロナの感染拡大につながったということですが、日本よりはるかに多くの感染者数にもかかわらず、ワクチンの普及により重傷者数・死亡者数が激減したとの理由で、ジョンソン首相は、「警戒継続」を訴えながらも全てのコロナ規制を解除する決定をしました。


これに対して相変わらず行き当たりばったりの後手後手の判断で、自治体や流通業者を右往左往させ、外食産業を塗炭の苦しみに追いやり、都議会選挙で惨敗した自民・公明の与党内では、菅首相の指導力に赤信号がともり、とうとう4度目の非常事態宣言に追い込まれた東京では、オリンピックをついに無観客で開催することがバッハ会長を迎えた五者会議で決定されました。最後まで有観客に未練たらたらだった菅首相も巧妙に動いて都民ファーストの惨敗を阻止し、大向こう受けを狙った小池都知事のしたたかな戦略に押し切られた感がありました。根拠も基準もあいまいなまま、サッカーやプロ野球がルールを守って有観客で問題なく開催されている一方で、運動会も修学旅行も行われず、オリンピックのみ異常な状態で開催され、禁酒法さながら酒類の販売まで広く規制しようという日本政府のコロナに対する取り組み方の異常さは際立っています。酒類販売業者への融資を抑制させるよう金融機関に指示するという憲法違反の暴挙は、世論の批判を受けてさすがに取り下げましたが、これを西村大臣一人の失策に仕立てようとしたようにみえた姑息な政府の対応はたちまち露見して、この政府のレベルの低さをさらに痛感させました。


一方で、1日100万回の大号令をかけたワクチン接種のほうは、自治体や医療機関が無理をしてワクチン接種のスケジュールを作成したあとで、肝心のファイザー製とモデルナ製のワクチンが不足するという事態になって大混乱。政府は自治体には必要な数はあるはずだといい自治体のほうは届いていないと責任を押し付けあう始末。その原因はスケジュールを前倒しするため、途中から自治体をまたぐ大規模集団接種や職域接種の方式を導入したためと、各自治体間でワクチン在庫の不均衡が生じ、その管理をする、ワクチン接種記録システム(VRS)が非効率な出来の悪いソフトだったからのようです。


「VRS」と呼ばれるこのシステムは接種券に印刷された18桁の数字を専用のタブレット端末で読み取ると、誰が、いつ、どこでどのワクチンを接種したかその場で登録できるということですが、バーコードが読み取れなかったり、不具合があってただでさえ忙しい医療関係者にさらに入力の負担を強いる結果となり、あまり普及してないようです。


こんな状態で加藤官房長官はワクチンパスポートの申請受付の開始を発表しましたが大丈夫かしらん。


私は幸い先週の日曜日にファイザー製のワクチンの2回目接種を済ませて、副反応もなく、一安心といったところですが、最近のデルタ株の拡大もあって、ファイザーが追加の第3回目の接種を推奨し、感染が再拡大しているイスラエルが免疫力の低い成人を対象に3回目の接種を開始するという記事を目にしました。「イスラエル保健省はデルタ型の広がりを受け、ファイザー製ワクチンの有効性が94%から64%に下がったとの研究結果を公表している。ファイザーはこの研究に触れた上で、「有効性を維持するためには、2回目の接種完了から6~12カ月以内に3回目を接種する必要がある」というものですが、まだデータが不足しているようです。まだ1回目の接種もできていない発展途上国が地球上に数多ある現状で金持ち国ばかりがワクチンで先行してもパンデミックは収束しないでしょうに。


またまたウェブサイトのリンクをべたべたと貼り付けてしまいました。

ハイパーリンクが有効でなかったら、リンク部分をドラッグして文字列の範囲選択をしたら、そのうえで右クリックからコピーメニューを選択するか、メニューが出なかったらキーボードのショートカットでコントロールキーとC(Ctr+C)を同時に押せば、文字列のデータがパソコンのクリップボードに入りますから、ブラウザのGoogleの検索ボックスにカーソルを入れて、右クリックから貼り付け(ペースト)かCtr+Vを実行すれば記事のウェブサイトにジャンプします。


ワクチンの話がながくなりました。前回報告した熱海の土石流は案の定、乱開発で、規定の5倍以上の産廃盛り土によるもののようです。

「熱海土石流 崩落面に人工物露出、産廃か 残存盛り土には亀裂」


中国地方は梅雨明けのようですが、関東は梅雨末期で猛暑の蒸し蒸しが続いています。

それでは。

C



AW: AW: ブログ

2021/7/12, Mon 21:06

Cさま

さきほど急いでブログを書きあげましたので、お送りします。

次回は月末でも20 日過ぎでもいいですが、このところ春硯さんのブログがないのがちょっと寂しいですね。

ではよろしくお願いします。B



AW: 病歴

2021/7/11, Sun 03:14

Cさま

先週の日曜日にいただいたメールにはH君の健康状態のみならずその背景やご家族の傾向まで記されていて、興味深く拝見しました。


私たちが生まれた1940 年代後半は社会もほとんどの家庭も貧しかっただけでなく、様々なことに対して知識が不足しており、今振り返ってみると、「こんな時代だから仕方がない」という姿勢が後々の大きな問題につながっていることが少なくありません。私も私の弟妹も、私たちを妊娠していたときの母の不注意と胎児への無関心から、それぞれの問題を抱えてこの世にやってきました。弟は腎臓が一つしか無かったし、妹は生まれたときからひどい中耳炎で生涯完治せず、中年以降は難聴気味でした。何より、彼女が58歳で最初の発作を起こして分かったのは、脳の左側の血管が尋常でないことで、毛細血管のみが入り乱れて走っている画像を見せられた時は唖然としました。いわば一種の「奇形」だったわけで、その発作の後遺症は軽くて済んだものの、いずれ再発は避けられず車椅子の生活になると思っていたら、その8 年後に脳幹出血で命を落としました。


母の存命中であれば、彼女は生んだ自分を責めたかもしれませんが、いっそ責めてほしかったと私が思うのは、世間の障害児に対して彼女が冷淡だったというだけではなく、「あんな子を生んだ親が悪い」とよく言っていたからで、これは私がどんなに怒り叱っても改めませんでした。

弟の腎臓が一つしかないことは、彼が腎臓癌になるまで彼以外は知りませんでした。若いときの健康診断で知ったそうです。でも親に言っても何にもならないからと黙っていたと本人は言いますが、私はもっと不純な動機があったと見ています。(これを切り札にして親に金を出させる魂胆だった。)ともかく41 歳で癌が見つかり、みんなが「でも二つあるから一つを摘出すればいいでしょう」と言ったとき、「実は・・・」となったわけです。さあ、このままでは一生透析生活になってしまう。いやそれ以前に癌で命を落とす確率がかなり高い。これには私も肝をつぶし、自分のあらゆるツテ・コネを用いて医師を探しました。幸いにも、東大病院泌尿器科の名医でその世界の「天皇」と呼ばれていた医師に執刀してもらうことができ、患部の摘出だけで済んでほぼ正常の暮らしに戻ることができましたが、男尊女卑の父親の態度が変わったことは言うまでもありません。


私にしてみれば、可愛い弟などという心持よりも(今ほど関係は悪化していなかったにしても)、彼が倒れたら中学生から幼稚園児までの三人の子をこの私が育てなくてはならない、という切迫感がありました。父は山林を売って子供の養育費を賄うなどと言っていましたが、山林の価値などとうに二束三文、三人の孫が成長するまで15 ~20 年父母が生きていられる可能性はほぼゼロ。弟の妻は、この姑にこの嫁ありと言いたくなるほど棚ぼた人生・すがりつき人生を歩んできた人で、自力で子供を育てる能力も気力もありません。とにかく生死にかかわる病の弟と、長男を失うことへの怖れに打ちひしがれている両親とを少しでも安心させるために、まさかのときには自分が何とかするから、となだめる一方で、名医を探して奔走しました。そしてこれ以上は考えられない名医との出会いで私は甥・姪の養育責任からは逃れることができたのですが、退院のすぐあとで母の妹が「姉さんは片輪を生んだ」と言っているという話が別の妹から伝えられ、私は言った方にも伝えた方にも我慢できず、以来行き来は間遠になりました。


ショックだったのは後日父親が母親と口論したときに「お前は腎臓が一つしかない子を生んだじゃないか」と言ったということで、これは母が泣いて私に電話して来ました。母のそれまでの行状を考えると、叔母や父の言葉に「ふん、いい気味」という感情が皆無だったとは言えませんが、それでも実の父の台詞は言語道断と感じて私はものすごい剣幕で怒り、父を謝罪させました。でもそれよりも大きなショックを受けたのは、弟が完治して約 1 年後に父が亡くなった時の、彼の遺産への凄まじい執念でした。それまでにも吝嗇で強欲な性格に立腹することは度々ありましたが、生死の境をさまよったのちに奇跡的に生還して、私ならもうあとの人生はオマケというか、とにかく生きて子供を育てられるだけで望外の幸せと思ったでしょう。だのに、そんな経験などまるで忘れたように、分割する田畑のほんのわずかな面積にも、山林の立木の数にも、こちらが恥ずかしくなるほど細かくしつこく拘り続け、こんな男の行く末は地獄でも致し方ないとまで思いました。そもそも、父の最期も近い時期、母は半病人のようになり、妹は息子が怪我して家を離れられず、私もどうしても断れない仕事が入っていたため、弟に半日だけ父のそばにいてくれるよう頼んだことがありました。そのあと交代して、ふと見ると一冊の本を忘れています。題は「相続税の節約法」。余命あと数日の父親の枕元でこんなものを、とただただ絶望的な気持ちになりました。どれほどの劇的な体験も人間を変えることはできないのだと悟ったのは、このときです。


私自身も子供の時、5 歳かそこらで腎臓炎にかかったことがあり、まともな治療と言っても町医者程度、それと民間薬のキササゲというのを煎じて飲みました。ご存じですか。あれほど苦くて飲みにくい煎じ薬はほかにないでしょう。

そのときは一応なおったと思っていましたし、実際そのあと10 年ほどは大きな病気はしませんでしたが、学芸高校に七期で入って 6 月の健康診断で腎臓がそれもかなり悪いと言われ、それから 1 年近く入院しました。結果として 8 期の生徒になったわけですが 4 月の入学式には間に合わなかったので(扁桃腺の手術など受けていたので)、 6 月頃に宮路先生のE組に途中から入っていき、その中に H 君もいたというわけです。雨の多い季節になっていて、教室の後ろの窓から見える隣の家の庭に額紫陽花が咲いていたことを覚えています。当時はドクダミでなく、ゲンノショウコが利尿剤としては役に立ちました。ドクダミは30 代から愛用していますが、子どものころおできに極めて効果的だったことから、毒物を排出するのではないかと信じています。また、体調が悪くて歯茎などが痛いときに、濃く煎じたドクダミ茶をしばらく口に含んでいるのも効果があるようです。


思春期に患った病気と入院では、一生消えない心の傷を負いました。ほかならぬ父母、特に母からです。当時は健康保険制度はあったものの、家族の負担は大きく、とにかく自分にとって不快なことには当たり構わず喚く母が、隣室のネフローゼの娘さんが亡くなったとき「長患いされるくらいなら、死んでもらった方がありがたいわよね」と言ったのです。その言葉に自分もいっそ死にたいと思いましたが、そのとき、理性も道理もわきまえたはずの父がそばにいて、その母を諫めることをしなかった。以来私は、親が子供に無償の愛を持つなんて幻想だと思うようになりました。その後、成長して社会人になってからは、親は私をそれなりに尊重してくれましたが、それは私が役に立つからで、条件付きの功利的な愛情でしかないことは分かっていました。けれども、人間とはそんなもので、それ以上を望んではいけないのだと言い聞かせていました。昨年日本で宮本輝のエッセイを読んでいた時のことですが、彼は父親が 50 歳を過ぎて生まれた子供だそうで、幼い頃にお父さんからよく、「死なんといてや、生きていてさえくれたら他にはなんも望まんさかい」と言われたとあり、私はこういう親が本当にいるのだと、まるで雷に打たれたような衝撃を受けました。


母の言葉と、それに対する父の黙認とで、16 歳の私が固く心に決めたことがあります。もし今度大病したら、必ず自分でその費用を全額払う。払えなければ死を選ぶ。決して大げさでなくその覚悟は本物でした。だから来る仕事は一切拒まず、年間 3800 時間働いて貯蓄に精を出し、40 代も半ばになってこれで二回や三回少々厄介な病気をしても自分で全部払える、という状況になったときの安堵感!! 結果から言うと、その貯蓄をもってドイツにやって来て、夫の会社に投資して増やしてきたので、娘への父母の無情・無慈悲が今の暮らしを支えていることに何とも複雑な思いを禁じ得ません。


もう一つ、腎臓炎の性質から子供を生むのは無理と言われ、ということは良家に嫁がせるという親の目論見も外れたので、それに関する肩身の狭さがありましたが、今振り返ると、生涯独身で子のない人生をさっさと受け入れたことも正解だったと思います。だから、不妊に悩んで治療を受け続けたり、それで精神を病んだりする(自殺に至った人も知っています)女性の心理はどうにも理解できません。一つの道が阻まれれば、開かれている道を歩むほかないでしょう。人生の多少険しい山はまだあるでしょうが、とにもかくにも今年 74 歳、何とか後期高齢者の仲間入りできそうなので、少々面倒なことに遭遇しても帳尻は合うと思っています。


さて、長々と身の上話をしてしまいましたが、先日我が家で購読している新チューリッヒ新聞(NZZ)の「研究と技術」の欄にコロナの治療に関する面白い記事をみつけましたので、それを訳して添付しています。NZZについてはウィキペディアから引用しました。昨年春から夏にかけて、新型コロナ感染症による死者が欧米に比べて日本で非常に少ないことについて、どうも説明がつかないとかXファクターによるなどという解説が聞かれましたが、私はワールドニュースでイタリア・米国などの病院の患者を見て、これは患者の血管と血液に問題があるのではないかと感じました。医学に何の知識も持たない私が言うのも変ですが、彼我の差、欧米の瀕死の患者の共通点などを考えると、そうとしか思えなかったのです。

今回の血液浄化の方法は、まさに私が抱き続けてきた疑問に応えてくれているように思いまして、それでちょっと真面目に訳してみたのでした。

お時間のあるときに、お目を通して下されば幸いです。


それと、今回のサッカー欧州選手権で少し面白いことがあったのですが、明日が決勝なのでそれが終わるのを待って短めのブログとして報告しようと考えています。普段の長さのブログを別に書いて月半ばにと思っていたのですが、その前にサッカー関連のをお送りすることになります。ろれちゃんのひょこむブログのコメントにも書きましたが、サッカー試合の観衆の興奮と密ぶりは、もう常軌を逸しており、日本人の常識などというものは一切通用しないので、無観客は正しいと思います。オリンピック無しが一番いいのですが、呪われたオリンピックで IOC やバッハ会長が潤うさまをしっかり見て、二度とこのような過ちは犯さないと肝に銘じてほしい。それにしても、これだけの費用が東北と福島の復興に使われていたならと歯噛みせずにはいられません。

それではまた数日後に。


ドナウB




Re: AW: ブログ――東京オリンピック 2020 の経済効果

2021/7/4, Sun 21:52

B様

コロナの時代になる前から、健康についての話題がつい長くなってしまうのは年寄りの常ですが、今回もまたメタボ指導で居残りとなってしまったのは、腹囲(93.0)と LDL コレステロール(130)、空腹時血糖(105)の3項目の増加によるもののようです。中性脂肪(123)は改善してますし、体重(67.7)は昨年(68.1)より減少でした。これらは多少の増減はありますが、5年ほどほとんど大きな変化はありません。


LDLコレステロールというのは厚労省のHPを見ると、「一般に悪玉コレステロールと呼ばれています。・・・、コレステロールは…血液中に流れるために、アポタンパク質とリン脂質で覆ったリポタンパク質という粒子に変化します。このリポタンパク質の一つが、LDL(Low Density Lipoprotein:低比重リポタンパク質)で、肝臓で作られたコレステロールを身体全体へ運ぶ役割をもっています。…血液中の LDLコレステロールが増えすぎると血管壁にたまってしまいます。それは活性酸素の影響で酸化して、過酸化脂質となります。蓄積していくと血管が細くなり血栓ができて動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの動脈硬化性疾患を誘発させます。… LDL コレステロールの正常範囲は 140 mg/dl 未満です。」などと説明されています。

また、尿酸値(8.1)やクレアチニン(1.11)は悪化したのではないのですが、ずっと標準値を上回っていて、要注意項目でした。


数年前から腹囲が測定項目に加えられてメタボ指導の目安とされるようになりました。私はギリシャ彫刻のような逆三角形の体型よりも東洋的な下腹の厚みのある仏像的な体形のほうを理想とするので、腹筋を強化するようなトレーニングの類を一切しないので、重力の方向に引っ張られて内容物が下垂するのに抵抗はありません。などと屁理屈を心中で並べながら、親切な若い保健師さんから、脂肪肝の恐ろしさや尿酸値の高さから腎臓透析になった時の不自由さを指摘されて、生活の改善の必要性もまた痛感する次第でした。

若いころに尿路結石で入院した時から、腎機能の弱さは遺伝的なものと考えており(妹は少女時代にネフローゼでした。私はひそかに両親特に母親がヘビースモーカーであったことと無関係でないと考えています)、ドクダミ茶もそのときに利尿剤として服用するようになったものですが、昨年の面接指導時にこの話をしたことをこの保健師さんは記憶しており、ドクダミ茶を自作していることを話すと話が盛り上がって、ぶどうや梅づくりまで調子に乗って披露してしまいました。


さて昨日に続いて今日も大雨の中、今度は新型コロナウィルスの第2回目のワクチン接種に行ってきました。葛飾区内ですが、中川を越えて駅からも離れたところにある細田診療所という小さな地域の医療施設での接種です。上下ビニールのレインコートを着込んで自動二輪で往復してきました。一昨日の高齢者講習に続いて、なぜかバイクで出かける日に限って大雨になります。もっとも今年の梅雨はしつこくて、私の日誌で 6 月の晴れの日を数えてみたら、わずか 6日しかありませんでした。


などと、愚痴をこぼしていたら、昨日発生した熱海の土石流の悲惨な状況が詳しく報じられるようになっています。第一報が報じられたとき熱海の MOA 美術館の関係者が登場したので、続報が気になっていましたが、伊豆山地区の愛染川流域上流に盛土をして開発した一帯が崩落したようです。今のところ死者2名、行方不明者20名ということですが、詳細不明です。2日間で例年の7月の降雨量の1.5倍がまとめて降ったというほどの猛烈な豪雨だったようですが、近くにはメガソーラーもあり、御多分にもれず乱開発のもたらした人災の要素もありそうです。


今日はまた都議会選挙の投票日で、私は昨日不在者投票を済ませていましたが、次々とイベントが続いてオリンピックやコロナの新規感染者数の増加などの重大ニュースがかすんでしまいそうです。東京都で新たに 518 人の感染確認、先週の日曜より132 人増などというニュースには我ながら反応が鈍くなっているようです。支持率 50 %を切ってオリンピックを強行する菅政権のギャンブルを批判すべきマスコミは、すでにオリンピックモードに入っており、スポーツ番組ばかりが幅をきかすようになっています。


いささか時間が経ってしまいましたが、私の気が付いた限りで東京オリンピックの経済効果について、きちんと検証していたのは、テレビ東京 5 月 29 日放送の WBS の「東京五輪開催か中止か―医療危機…巨額経済損失も」という特集番組で、ざっくりとしたこの時点での東京オリンピックの経済効果の検証です。野村総研の試算で大会運営費 1 兆 2070 億円、観客の支出(チケット代、宿泊費など)1468 億円、関連グッズ・テレビ購入等 2910 億円…合計 1 兆 8108 億円という数字を出している。このうち無観客となればチケット代などは消えてしまう計算。注目すべきはワールドワイドオリンピックパートナー以下、4 つにランク分けされた公式スポンサーの協賛金まで示していることです。スポンサー 81 社の協賛金は4000 億円以上に、としています。会場でのビール販売の取りやめを提案したアサヒビールは第二ランクの東京 2020 オリンピックゴールドパートナーです。テレビ東京の親会社NIKKEI は読売、朝日、毎日とともに第三ランクの東京 2020 オリンピックオフィシャルパートナー、東京新聞は第四ランクの東京 2020 オリンピックオフィシャルサポーターにも入っていません。オリンピック関係の報道に接するときはこのJOCの一覧表(https://www.joc.or.jp/about/partners/)を常に念頭においてみればミスリードされることはないでしょう。経済紙らしい冷静な日経の報道姿勢はリスペクトに値します。このような発信を可能にしているのは情報リテラシーの自信のあらわれであり、自社のスポンサーでもある各スポンサー企業との良好な関係が維持されているとも見て取れます。スポンサー企業におもねって会場でのアルコール販売を発表した組織委員会の感覚のずれが際立っているように思われます。



過労で入院していた小池知事が退院して、「時折せき込みながら、「どこかでバタッと倒れてるかも知れませんが、それも本望だと思ってやり抜いていきたい、オリンピックのために倒れても悔いはない」 などと俗受けのするメッセージを発していましたが、舛添要一が「下手な芝居は見たくない」と一刀両断したように、都民ファーストとのめんどくさい関係を一時雲隠れして選挙をやり過ごすための一芝居と疑われてもしかたがないかもしれません。


おたずねのダーシはダッシュと同じです。広辞苑「②句と句との間に挿入する「―」形の接続記号」、音引きは同「長音符「ー」の俗称。

ゴチック体のような縦棒と横棒が同じ太さのフォントでは見た目は区別がつきませんが、ワードの標準フォントの游明朝では長音は楷書体のような波打つような太さの変化があってはっきり区別がつきます。ワードをお使いでしたら、日本語入力でスペースキーを 2 度押して変換候補の一覧を表示させればフォントにかかわらず説明書きがあるので区別がつきます。日本語入力で漢字の一、音引き、ダーシ、ハイフン、マイナス記号などはキーボードの同じキーを使いますから変換候補の一覧で確認すれば正確になります。見た目は同じでも文字コードは全然別の字ですから、相手の表示画面では別の文字として違いがあらわになる可能性があります。あとで修正するのは大変ですから、初めに入力するときに正しく入れてくださるようにお願いします。


また次回よろしくお願いします。

C


AW: ブログ――欧州選手権続報

2021/7/2, Fri 16:42

Cさま え? 10 月 1 日までに 1.5 キロの減量って、H 君ちっとも太ってないのに。着やせするタイプなんですか。内臓脂肪が多いとか? 私は毎回、診断結果のほとんどがAなんですが、胃に炎症跡があり食道も若干炎症ありということで Bか C,必ず Cなのが低体重。でもコロナで運動不足なのと、料理くらいしか真面目にすることがなく、出張と顧客来訪がほとんどなく、外食しないダンナに食べさせるために毎回作って自分のお腹にも入るため、昨年末に戻ってから 2 キロ近く増えました。高知のユニクロで買ったジーンズがどれもきついので、この夏には、私も同じく 1.5 キロほど痩せようと思っています。

オリンピックも気がかりですが、サッカーによる密はもうひどいもので、スイス対フランスの試合が行われたブカレストやドイツチームのロンドンでの余りに乱れた光景に、ドイツのPKIやシャリテのエライさんたちが強い警告を発していました。ドイツ国内ではないというだけでなく、ペテルブルクなども会場ですから、取締り用がないのですが。 例のスイスの件、続報〔?〕です。昨日の大手の新聞に「これから準々決勝ですが、あなたはどの国を応援しますか」というアンケートがあって、結果はスイス:38 %、スペイン:3 %、ベルギー:14 %、イタリア:13 %、チェコ:2 %、デンマーク:23 %、ウクライナ:1 %、英国:4 %でした。スイス贔屓、わが家は別に例外ではないんですね。デンマークは、余り知られていませんが北方で国境に接し意外にもデンマーク語のできるドイツ人は結構いますし、ドイツ語を話すデンマーク人も多いので、南の私たちがスイスを応援するのと同じような理由でしょう。ベルギーも西の人にはお隣の国です。それを言うならチェコも東の隣国なのに、冷戦終了から30 年余り経ってもやはり旧共産国に対するドイツ人の違和感は強いともいえますが、それよりチェコは(というか、チェコも、ポーランドなどと同様に)経済の低迷にしても政情の不安定にしても悪いことはすべてドイツ(ナチ)のせいにするので、よい感情を持ちようがない。イタリアもドイツに対して結構失礼なんだけど、「君知るや南の国」への憧れはドイツの伝統ですから。「あなたはドイツ人でなければ何人に生まれたかったと思いますか」というアンケートがあったら、文句なしに「イタリア人」が一番だと思います。 あの、ダーシとか音引きって何ですか。そういうこと、全然分からないのでお任せです。 ではでは。

Re: ブログ――ドクダミ茶とメタボ指導

2021/7/1,19:47

B様 今月も元気に、力のこもったブログをお寄せいただきありがとうございます。 胃腸カメラの検査も無事終了された由、慶賀の至りです。ドクダミ茶がいささかなりともお役に立てたようでよかったです。まだ大量にありますので、必要になったらリクエストしてください。昨年の国際郵便不着騒ぎを思えば、コロナ禍にあって却って流通の目詰まりが正常化されたような気がします。 私のほうは今日、大雨の中、お茶の水の出版健保会館まで、年に一度の定期健康診断に行ってきました。4月に7月上旬を希望して申し込んでいた折に7月1日を指定されたものですが、このところ先週からパソコンのトラブルがあり、昨日は運転免許証の書き換えに伴う高齢者講習で半日つぶしと、毎日が日曜日ののんきな日々に慣れた身にはいささか過密スケジュールが続いていたところに、苦手な早朝出勤時間帯で電車を乗り継いでの出動となりました。京成線も京浜東北線もほぼ肩が触れ合うくらいの込み合い状況でほとんどの人がスマホいじり。コロナ前とあまり変わらない風景。アンケート調査票など用意していた書類一式封筒ごとわすれるというポカをやらかしましたが、幸い保険証は財布に入れていたので書類を再発行してもらって事なきを得ました。ただこのところの乱れた生活を反映してまたもや昨年に続いてメタボ指導を受けるはめに。昨年と同じ担当の保健師さんから食生活全般について各種資料をもとに細かく説明を受け、10 月 1 日までに体重 1.5 kg の減量を目標設定させられました。 帰途は雨上がりを山の上ホテルの裏手から神保町方面へ降りて街並みを検分しながら春日通りを水道橋まで歩いて総武線から秋葉原経由で日暮里へ。車内風景がコロナ以前とちがうのは、全員マスクと若い人が多くて高齢者と外国人がすくないこと。インバウンドに沸いていたころから 10年 くらい巻き戻した印象。異常事態が日常化しているがやっぱりどこかおかしい。 新型コロナのデルタ株の脅威が日々報道され、新規感染者数の棒グラフは右肩上がりで、すでに第 4 波のリバウンドが始まっているという専門家の指摘もどこ吹く風、オリンピックモードに入ってしまった菅首相は、無観客を最後のカードに、ワクチン接種の前倒しをすすめようと躍起ですが、職域集団接種の思い付きも、肝心のワクチン不足を理由に申し込み受付を中断するというちぐはぐで、苦労してセッティングした各自治体は振り回されてあきらめ気分。先の見えない状況をインパール作戦になぞらえる人もいますが、ワクチン対策も水際作戦も抜け穴だらけで、すでにデルタ株は市中感染している可能性大です。 オリンピックの外国人選手を大きなバブルで包み込んで国内の人流と区分するという怪しげなすみわけ理論を打ち出していますが、一事が万事穴だらけで、現場の頑張り頼み。それでも外国からの選手団は続々来日し始めており、大規模なクラスターが発生すると医療崩壊が避けられないでしょう。高齢者のワクチン接種が進んでいるので重症化する患者数が減ればベッドに余裕が出るというわずかな可能性にかけているようですが、デルタ株やデルタプラス株、ペルー由来のラムダ株などは若い人にも感染し重症化する可能性やワクチンを無力化するものもあるという情報もあり、一国のかじ取りをギャンブルにしてしまった謗りはまぬかれません。 日本はオリンピックモードに入っていますが、プロ野球や J リーグが先行して入場制限しながら開催されています。世界的にも、大リーグの話題や、サッカーの映像が毎日報道されるようになりました。今はテニスのウィンブルドンです。ヨーロッパではサッカーが圧倒的な人気スポーツであることは理由のあることだと思っていましたが、今回の欧州選手権の話題でよくわかりました。永世中立国のスイスの独特のポジションがサッカーでも面白い存在になっているということですね。 さて、デスクトップパソコンの更新プログラムや sfc (システムファイルチェッカー)など種々試みて、やや回復しましたので、このブログも何とかアップできました。今回はブリタニカの引用文がありましたので、私の手元にあるカシオの電子辞書に合わせて修正を加えました。引用文中のカンマは読点に統一しました。そのほかのおもな修正・補足箇所を以下に列挙しておきます。写真もクレジットの部分は念のため削除しておきました。 不適切な個所がありましたら、修正しますのでご連絡ください。 ルーブル博物館→ルーブル博物館(美術館) サックラ―(ダーシ)→サックラー(音引き) ブリタニカ国際百科事典によればこれは「脳葉(→大脳)の神経回路を脳のほかの部分から切り離す外科手術。前頭葉白質切断術ともいう。かつては総合調症,双極性障害(→鬱病)、その他の精神疾患をもつ重篤患者に対する抜本的な治療法として実施された」 ブリタニカ国際大百科事典によればこれは、「脳葉(→大脳)の神経回路を脳のほかの部分から切り離す外科手術。前頭葉白質切断術ともいう。かつては、→総合失調症、双極性障害(→うつ病)、その他の精神疾患をもつ重篤患者に対する抜本的な治療法として実施された」 米国FDA→FDA(アメリカ食品医薬品局) 「免疫の意味論」→「免疫の意味論」(多田富雄) ニール・K.イェルネ→ニール・K・イェルネ C 覚えていたら、「全員に返信」で。




ブログ――サッカー欧州選手権の各国事情

2021/7/1, Thu 02:32


Cさま

今回は 2021 年後半最初の便りです。

一昨日無事にフライブルク大学病院での胃腸カメラの検査が終わりましたので、ほっとしてお送り下さったドクダミ茶をいただきました。やはり採れたてのせいか柔らかい味がします。検査でいじられた胃にもやさしい。ありがとうございました。


検査前の腸の洗浄、こちらでは自宅で自分のペースでやれるのはあり難いですが、ちょっと体調が悪いところへ金曜日には大幅に食事を減らし土日はほぼ絶食状態でしたので、月曜の朝は起き上がるのもやっとでした。

準備のために通常は 2 リットルの液体を飲みますが、その味がもう吐き気を催すほどで、実際途中で受け付けなくなりましたが、とにかく我慢して 1 リットル半でなんとか検査できる状態にもっていきました。

終わればゲンキンなもので、フライブルクの馴染みのカフェがオープンしたこともあり大きな梨のタルトを頬張りました。


その夜はさっさと就寝、とはいかず、ご存じかどうかわかりませんが今こちらでは欧州選手権の真っ最中とあって、その結果が気になりました。ドイツの試合ではありません。私はドイツやフランスや英国、さらにスペインなどの常連はどうでもよく、そもそもサッカーには関心がないのですが、昨夜はスイスとフランスが準々決勝進出をかけての試合で、私は断然スイスのファンですし、フランスには恨みがあるので何とか勝ってほしかったのです。

今回フランスとドイツは同じグループで最初にドイツが負けてしまいましたが、その後フランスもあまり成績がふるわず、ドイツはどこかに勝ったので、ともに16 強の中に入りました。

正直、スイスには何も期待していませんでした。だって、フランスの 7 分の 1、ドイツの10 分の 1 の人口で、世界選手権でもいつも早々に撤退していますから。でも、フランスとの試合には勝ってほしかったのです。そのわけは、2018 年にドイツが史上最悪の成績で敗退したとき、それが決まった試合を中継で聞いていたフランスの国会議員がこともあろうにバンザイして、極左の党首が「こんな嬉しいことはない」と叫んだ事件があったためです。

しかもそのフランスが世界チャンピオンになってしまった !

ドイツはそれ以来どうも振るわないのですが、といってスペインやポルトガルがフランスに勝ってもどうということはない。それがスイスならどんなに嬉しいだろう、と思ったのでした。


最初スイスは調子がよかったのにいつの間にか 1 対 3 になっていて、あー、だめだ、と疲れもあって床に入って、翌朝聞くとスイスが勝っていました。スイスが追い込んで 3 対 3 になり(それが驚き)、結局PK戦になって 5 対 4 でスイスの勝ちとなりました。

スイスの喜びようは、まるで世界選手権に優勝したかのようですが、それも道理、準々決勝に進むのは何と1954 年以来なのだそうです。今は国がどんなに小さくても外国から有能な若者を連れてきて国籍を与えればいいので、小国であることはさほどの不利にはなりませんが、それでもアルプス共和国などと馬鹿にされるオーストリアやスイスとなると、クロアチアなどに比べてもパッとしません。

ドイツも口にこそ出さね、フランスには含むところがあるのでスイスの快挙に大いに喜んでいます。


それで翌朝いくつかの新聞を読んで、スイスチームの監督がボスニア出身であることを知りました。(前任者は好感度の高い南ドイツ人で数学の先生でした。)スイスはユーゴ解体以来数多くの旧ユーゴの人々を難民・移民として受け入れており、サッカーチームにはアルバニア系が多く、ユーゴから逃れてきた両親からスイスで生まれた選手も何人かいます。

監督の名がヴラジミールなんとかと聞いて、あ、この人も、と思ったのですが、彼は 6 か国語が話せるそうで、そのことは今まで考えませんでしたが、スイスチームの監督としては実は必須条件かもしれません。スイス国内だけで 3 か国語が話され、フランス語を母語とする選手とドイツ語圏からの選手がナショナルチームで一緒に戦うわけですから。さらにスラブ系移民も多い。


さてさて、スイスの勝利を喜んでいたら、ドイツは英国に負けちゃいました。やっぱりちょっとは悔しい気がしますが、試合場所がロンドンだったためもあり、「やーい、いい気味!」とみんながはやし立てたということには、あまり腹が立ちません。ベルリンでやってドイツが勝っても同じことをしそうだから。それに、英国のEU離脱以来、メルケルのドイツに何かと意地悪されているという腹立ちが英国側にあって当然と思うから。

フランスもドイツも抜けたので、これからは少し静かになるでしょう。


今朝ほど食事しながら、まあ、スイスが勝ったからいいか、と話しているとアイロン掛けに来たマリアさんが、「ドイツは負けちゃったけど、スイスが頑張っているのは嬉しいですね」と同じ感想をもらしていました。地域的にも近いし、文化や価値観にも共通点が多いので。夫の返事、「そうさ、スイスはドイツ人の国、オーストリアの住人もドイツ人、ドイツに住んでいるのも、少なくとも一部はドイツ人、この三国のいずれかが勝てばいいんだ。」

それでは今回のブログもよろしくお願いします。

B


閲覧数:37回2件のコメント

2件のコメント


hmdhonau
2021年7月20日

昨日のこちらの国営放送のニュースでトヨタがオリンピックのTVコマーシャルを中止したというニュースが流れました。それに対しての特段のコメントはなかったですが、意外そうでした。今日は今日で、トーマスバッハが日本で大いに憎まれているという報道が。反バッハ・デモももちろんニュースになっています。私の周囲の人はみんなバッハ大嫌いです。うちの亭主に至っては「ドイツの恥」とまで言っています。ブランデージとかサマランチと異なり、ちゃんとメダルを取った選手だったのに、やることはこいつら二人と同じようにひどい、とみんなが言う。(今ウィキペディアでブランデージのことを調べたら「札幌市藻岩山神社祭神として祀られている」とあって、仰天。この人の履歴を知ったら、どう言い訳してもそんなことできるはずがない。)


このところの報道で私が喜んでいるのは、日本が欧米の思惑に乗る国ではないということ、欧米コンプレックスから何でも受け入れる意気地なしではないことが明らかになったことです。


さらに今朝は日経の「出世ナビ(なんちゅう名前や)」で、経済学者のポール・クルーグマンが「五輪開催は合理的ではない」と言っているというニュースも。そんなことみんな思っている、でもそれをノーベル経済賞受賞学者が言ったということが大事らしい。日経ともあろうものが、自社の論説として堂々と述べることができないのですかねえ。まあクルーグマン先生のおっしゃる内容は納得しましたけど。

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クレマチス
クレマチス
2021年7月16日

アップしてから気が付いたのですが、7月4日付けでオリンピックの経済効果の項に JOC のホームページからキャプチャーしたスポンサー企業の一覧を画像で挿入しましたが、よく見るとメールを書いたときに添付した、WBS の番組からスマホで撮影した画像を一つに合成したものと違っていました。第 2 ランク以下の名称が、「東京 2020 オリンピックゴールドパートナー」などが「 JOC ゴールドパートナー」などと変わっていて、第4ランクの参加企業の数が27社から18 社に大幅に減っています。減るのが当然といえば当然でしょうが、名称まで変更した理由はわかりません。スマホからバラバラにとった画像をつなぎ合わせたものよりホームページからまとまった画像をと思って作り直したのですが、JOCのドタバタぶりがよくわかりました。こちらにWBCから作成した画像も上げておきます。



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