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風信 沼のほとりから 第22号 令和三年師走

今年最後の風信が届きました。春硯句帖には湯河原合宿の余韻と、急速に深まる冬の我孫子周辺の風景が詠み込まれています。どの句も色彩のコントラストがくっきりとして目をつむってもイメージが残ります。花紅葉(はなもみじ)、隠江(こもりえ)という美しい日本語を教えていただきました。




 
 
 

3 comentários


繁 大村
繁 大村
20 de dez. de 2021

夢の中の風景…綾錦、、幸田文に贈りたいような句!

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繁 大村
繁 大村
20 de dez. de 2021

ともされたような赤の千両の実、ふと目をおとして見やる野路の花、ほっとします。 沼暮れて陰江に白鳥急ぐかな するすると陽が落ちて昏さいや増す中の点景そのものだった白鳥が、はっと気がついたように飛び立つさまの動きが手に取るように見えました、、しびれました、今回も素敵な風景をありがとうございました😊

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hmdhonau
19 de dez. de 2021

KBCのブログにも書いたかもしれませんし、SNS通信などでよく言っていることですが、春の美しさにかけては欧州も日本に劣るところはありません。ドイツなどは特に北海道に似ていると言われ、4月末から5月にかけて様々な花が一斉に咲き乱れる様は、長く暗い冬の後だけに涙が出るほどの嬉しさです。


それが秋となると、欧州でも紅葉・黄葉が輝いてゴールデン・オクト―バーと呼ばれたりしますが、日本の同じ時期の気迫に溢れ深く心に沁みるような美しさはありません。霜月ともなれば黄色い樺の葉も霧に覆われ、アッという間に冬に降参してしまいます。


そのため11月から12月初旬にかけては、日本の風景が最も懐かしく思われる時期です。京都・奈良に限らず日本では12月になっても紅葉が彩りを失わずにいるところが多々あって、仮にそれが早めに散ったり褪せたりしても、それはそれで「消えゆくものの美しさ」を感じさせます。


夢に見た晩秋の風情を、目覚めて7・5・7にしてみました。


・雲低く時雨に解ける綾錦


千両・万両も冬ざれの庭に雄々しく咲いて人を力づけてくれますが、もう一つ、これは自宅にもたくさんあることから懐かしいのが石蕗です。


この週末にドイツ人に嫁いでいる日本女性を訪ねると、その近所にやはりドイツ人と日本人の夫妻がいてその女性が数年前に亡くなってしまったので彼女の蔵書をもらってくれないかと頼まれました。ちょっと驚いたのはどちらの家の庭にも石灯籠があったこと。石灯籠は日の本の国の女が生きた証でしょうか。(実はドイツの我が家にも日本企業から贈られた灯籠があります。ちょっとちぐはぐなんですが。)


日本の我が家の石灯籠はいずれも木陰にあって目立たぬ存在、でもなぜかそのあたりに石蕗(つわ)が群れて咲きます。それが終わると千両・万両です。


初秋に帰国して石蕗の花の咲く時期に日本を離れることも多いですが、咲き始めの頃に郷里に戻ることもあります。


・父母逝きてひそけき家の戸を押せば 迎えて石蕗の丈高く咲く


令和3年、2021年は、郷愁とともに終わろうとしています。今年もたくさんの句をありがとうございました。

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