6月14日(水) 曇り予報
昨日の昼頃、久しぶりに気持ちよく晴れて気分が良かったです。ちょっと暑い位だったので1階の涼しいところで本を読んでいました。
午後旧宅へ行きました。ポストに封書が届いていましたのでので帰って開いてみますと、、ちょうど今から2年前ことりカフェさんで2年後の自分宛に手紙を書くという楽しい企画がありコーヒーを飲みながら2年後の自分に向かってしたためたものでした。開封して読んでみると心持ちは今と何も変わっていないなぁと思って懐かしかったです(写真)。
この2年間面白かったなぁ…丸儲けという感じです、本当にありがとうございますと天を仰いでにお礼が言いたい、こうやってあと1年あと1年と生きていけばいいや。
(読みさしになっていた本をやっと読みました。
「フードセキュリティ」(コメづくりが日本を救う!)山下一仁著:日本評論社2009年3月第1刷発行
…国民を空腹にさせない事は国の基本だ。そのための国で、そのための農業政策がある。
水田は貯水池でもあり、汚染物質の浄化装置でもあり、、と、見落とされがちな指摘があるかと思えば…アジアの米は世界人口の半分の国民を養っている…なんていうマクロな視点も語られていました。
さらに…日本の農協と減り続ける農業人口の問題点が、経済学的分析を交えて明々白々と語られていきます、、わかりやすい、元農政官僚の勇気ある発言…図書館のリサイクル本でした。
取り上げているテーマと本の題名が明らかにかけ離れている…反対勢力をかわす深謀遠慮だと思いました、、つ、つまりその…農業政策にズバリ切り込む…反対勢力にとっては「危険」な本?!
正しいことが実行できないのは水田を票田と読み替える政治屋たちだと思いました。それをそのまま見過ごしている僕らの責任でもありますね)
フードセキュリティ、大いに関心があります。食糧というのは戦略物資なので、その確保を忘れては国際関係も外交も意味がない。
コロナで日本に13カ月いたとき、TV番組の大半が余りに詰まらないので、よく放送大学を見ていました。好きだったのは高橋和夫氏の国際政治と島内裕子先生の古典でしたが、もう一つ大野昭彦教授が担当している開発経済学・途上国経済の講義があって、それをいつも楽しみにしていました。タイトルは「開発経済学:アジアの農村から」というもので、綿密なフィールドリサーチの報告や各途上国の歴史にも言及され、たとえばインドは植民地政策で国を破壊されたというようなことを言うけれど、一部の地域では英国人が来てからその農業政策により飢餓が大幅に減ったという事実も聞きました。インドでは18世紀までは村ごと餓死というケースも珍しくなかったとか。
また、先進国の人たちは、途上国では家族が一体になって農業に従事して親子の絆が強いことを羨むべきことのように話すけれども、これらの国の人たちはそうしないと暮らしていけない、という厳然たる現実があるのだということも。
そんな中で、これはアフリカですが、日本の農学者の協力も得てネリカ米というのが開発されたと聞き、それは是非食べてみたいと興味を掻き立てられました。New Rice for Africaを意味するネリカ米はアフリカ種とアジア種を交配して両者の強みを生かした米で、アフリカの食糧難を救うのに一役買っているそうです。
米というのは麦と違って粉にして焼いてという過程なしに食することができるので、畑で刈って人の口に入るまでに要するエネルギーがかなり少なくて済む。だから貧困国には適しているのだと言われますが、貧困国の中に入っていなくても、慎ましさを尊ぶ日本人にはぴったりの食糧ではないでしょうか。精米し過ぎないようにして、胚芽も一緒に食べるとなおよろしい。