11月15日(火)雨
74歳になった。父より5年も長生きだ。母の遺言通り適当にうまいものを食っている。
父母を思い浮かべて七五三
雨降りなので今日は物の移動は無し。保険屋さんも連絡なし…多分忙しいのだろう。大事なことなのに呑気な人だ。
新居、とは言い難い新居への移動はご近所に気がつかれない所作で少しずつ進んでいる。今いる家…仮に現居とする。現居が次第に隙間が空いてくる。それでも、なんとなく落ち着きを醸し出している重石(おもし)になっているのは古い茶箪笥だ。上下2つに分けられるので…上のほうは現居に残し、下のほうは新居に移す。新居の重石だ。時間と家の歴史をたっぷり吸ったものの効用です。
新居の机として図書館のリサイクルコーナーで仕入れてきた天板の細長い小さな机とこの茶箪笥の下半分の間にキーボードを渡す、これでキーボード用の支持台が不要になる。
高さの差を埋めるために正面から見た断面が細長い「口」の形をした茶箪笥の上面にぴったりサイズの高さ20センチのスペーサー?を昨日の午後ホームセンターから材木を仕入れ、ノコギリで指定寸法に刻み、造作ビスで組み立て、同じくホームセンターから買ってきたウッドデッキ用のウォルナット色の水性着色剤を施しておいた。
今見たら、茶箪笥といい具合に馴染む。着色剤を残しておきたくなかったので、3回塗り重ね、使い切った、ま、今日中には乾くだろう。
使う分だけ材料を仕入れ、使い切って余りを残さない…というのが長年の経験と言えるかもしれない。ここ最近、何人かの人が普段から僕の仕事ぶりを見ていたらしく、収まるところに収まっていくその「始末」を褒められた。職人の本懐だ。
あ、びすこさんから、現居の紅葉柄のガラスについてお尋ねがありましたが…写真集からの転送がうまくいかず…ご勘弁願います。すりガラスではなく型押しの普及品です…これすら今はもう手に入らないでしょう、、何か質問が職人っぽいですよ…あはは🤣
粋ですね…どんな額縁より🖼
そうなんです、ガラスについてはちょっと拘りがあるので。日本の我が家の、庭に面した部屋の障子戸にはガラスが嵌まっているのですが、これはもう手に入らないと言われていて、妹の孫たちが来て家中を走り回ったとき、襖を汚しても破っても修理はできるけど、このガラスはゼッタイに壊さないでよ、と怖い顔をして言い聞かせました。他にも昭和40年頃の茶の間のガラス戸とか、私が使っている小さな浴室のガラス戸など、今みても「超ダサい」のですが、工務店さんが「いや、これ取っておいた方が」というのでそのままにしてあります。