2月17日(土)
昨日兄の友人のOKさんと赤羽駅で待ち合わせして兄の所へご案内した。
同乗するバスの中でOKさんは、兄との電話のやり取りの1部を漏らしてくださった。ぼくに関する兄のコメントでした。
兄も僕には言えないけれど古い友人のOKさんだからこそ話せることもあるのだなぁと思いました。
兄自身の僕に対する思いを弟の僕には恥ずかしくて?言えないけれど古い友人のOKさんだからこそ吐露できた、、そう思ったので、そのことをOKさんに伝えた。
聞いた時はちょっと体が固まった。ありがたかった。僕に直接言えなかったその気持ちがありがたかった。
考えてみれば…僕に対する母の思い…を聞かされたのも兄の口を通じてでした。その時の気持ちとダブりました。
そして、今、兄は、兄の連れ合い、僕の義姉に、感謝の言葉をついに伝えられなかったことも思い出しました。さっさと伝えれば良いものを、兄は自分の今わの際にそれを言いたかったらしいのです、、なのにその機会は訪れず、義姉が、兄より先になくなってしまった。
直接伝えたい人に直接言えない日本人…と一般化して良いかどうか分かりませんが、、そうしてでしか伝わらないこともあるのだろうと思います。
兄の部屋で、兄とOKさんが話すことといえば僕の聞こえている範囲では…昨今の日本の株価の盛り上がりについてのお互いのコメントとか、何一つ大事な話は無い、、お互いの持ち株の話で盛り上がっていた。
OKさんの前で久しぶりに兄の自信に満ちた顔を見ました。兄と別れての帰り道、そのことをOKさんに伝えたくて、そのことを告げました。黙ってうなずいてらっしゃいました。
OKさんをバス停までお送りして、そこで別れて僕は兄の家へ向かい、次回もっていく兄の身の回り品の準備だけした。帰りがけに冷蔵庫の中にある冷凍食品を兄からもっていくように言われていたので自宅に持ち帰った。おとなりもおすそ分け。
兄の息子たちにもいきさつと歓談の模様を伝える写真をグループLINEで送り、1時間ちょっとの短い四方山話のための、ながい1日無事終了です。
来月はもう1人の兄の友人のNさんをOKさんが誘って兄の所へ行くそうです、、60年以上の付き合いの3人組です。
日本の株価…お兄様、株をやっていらっしゃるのですね。これは、やり方次第では(つまりバブルの頃みたいに銀行から金借りてまで株を買う、みたいなムチャではなく、儲けられたらいいな、程度の姿勢でやるなら)脳みそにいいのだそう。ちょっとしたスリルは高齢者にも必要みたい。
それより、感謝の言葉を直接伝えられないという「日本人の傾向」ですが、一般には、高倉健さんじゃないけど「自分は不器用ですから」でむしろ好意的に評価されるようです。でも、やっぱり、ありがとう、はちゃんと言わないと。言わなくても相手(特に妻)は分かっていると思った、とよく男性は言いますが、これはいけません。もう明治・大正は遥か遠くになりにけりですから、現代の生き方を学ぶべきです。
この点では私の明治生まれの父は「新しい人」でした。母と祖母(つまり父の母親)とはずっと仲が悪く(父も母もそれは祖母のヒステリーのせいと思っていたようですが、実際は5分5分、母の鈍感さは度を超していましたから)、どちらが悪いにせよ、立場上母の方が姑に従わざるを得ないことがほとんどでした。そのことを父はずっと済まないと思っていて、祖母の葬式が終わったあと母の前に正座して「長い間苦労をかけました。ありがとうございました」と言ったそうです。
私は母の本性と祖母の苦しみを知っていたので、この無条件の感謝には同意できませんが、妻をいたわる気持ちとそれを率直に言葉に表すという姿勢は好ましいと思います。
一方、私の夫は何も言わないタイプですが、態度から妻への感謝が察せられる、とみんなが言いますから、きっとそうなんでしょう。言葉は死ぬ直前まで取っておこうと思っているのかもしれません。
それにしても、お兄さまのみならず甥御さんたちも、いちまるさんのお住まいに足を向けては寝られないと思いますよ。