2月3日(土)
昨日は兄のところで用足しをして四方山話。兄が今まで住んでいた家で僕が必要なものは持っていっていいと言われたのですが…僕が必要なものは何もない、、そう伝えました。
(人間お腹を空かせておけば何でもおいしいように何も持っていなければ、本当に必要なものが美しく目に映るようになると思う)
兄のために持っていた洋服掛けを組み立てた後、インスタントコーヒーを飲んでいると、、兄がお菓子を勧めてくれました。タンスの中には甘いお菓子がいっぱい…だめだよ兄貴こんなの食べてちゃ、、と言いながら僕もチョコレート菓子を1つ食べました。
(タンス貯金という言葉がありますがタンスの中にお菓子!)
戦後焼け跡派は甘党です、子供の頃の刷り込みは容易なことでは治りませんね。
家に戻って一息ついて図書館へ。お勧めの絵本などを2、3冊手に取って読み始めますとこれがなかなか面白い。
手のひらに乗る位のツボの中に入っていた小人を年がら年中ぶらぶらしている若者が拾ってくる。最初は面白がって遊んでやっていたのですがすぐに飽きて小人を置いて遊びに行ってしまいます。
夕方戻るとその小人がやけに大きくなっているのです。若者が遊んで帰ってくるたびにどんどん大きくなってとんでもない巨人に育っていきます。
なんだなんだなんだ…理由は一緒に暮らす人間が怠け者だと怠けた分だけ大きくなるとどんどん大きくなっていく当人から聞かされます。
それでも若者は一向に改まらなかったのですが、ある日お金をもらって工事を手伝います…そしたら働くことが面白くなって…その一方で家の巨人はどんどん小さくなり、しまいには元のような小人になってしまいます、、お前みたいな働き者には付き合えない、、俺を元いた小さなツボに入れて前にあったところに持っていってくれと頼まれて、、この絵本は、おしまいです。
僕がこの絵本から得たものは…遊び方にもコツがいる…働くことも立派な遊び、というものでした(そんな面白い遊びロボットにさせていいものだろうか…この問題は別に問いを立てて後で考えます)。
シンプルな作りの絵本は奥が深い。絵本は道徳を教えているわけではない。生きるためのヒントがもらえる。
歳をとってすることがなくなって…後は天命を待つなんて事は言わないで…後は坂道を転がっていくだけなので楽だと考えたらどうでしょうか…登りはないのでとても楽、、老人向けの絵本というのがあってもいいなと思いました。
(歳をとったら教育と教養、今日行くところがあって、今日やる用事がある、、坊さんの説教らしいのですが…これも実践していこうかと思っています)
立川談志が、近所から子供を借りてきて犬の代わりに🐕連れ歩いて遊んでいたという話を思い出しました。その話を思い出したら…もう一つ思い出しました。
自由の庭のそもそもの発端、、若い人たちが出入りしていれば母の気も晴れるだろうと考えたことを思い出しました。2階を活動に使ってもらう代わりにその都度母に挨拶してもらうようにしたのです。僕の思惑は図星で…母の顔が晴れやかになりました。皆さんからボランティアを受けたわけです。
四つ木御殿も、、よくよく考えると僕が遊んでもらっているということを改めて感じます。
四つ木御殿にはスープ研究会と言う子供食堂の向こうを張った「大人食堂」が最近できつつあるらしい。最近と言っても…一昨年の6月が確か発足だから…もう足掛け3年になる。きっと皆さん面白いんだと思う。そういう活動が聞こえてくるだけで楽しくなる。
遊んでいる人を見ていると本当に楽しい。
昔…社会教育館でボランティアをしていた時…あるお年寄りから耳元で囁かれたことをまた思い出しました… いちまるさん、、今の若い人たちは年寄りの遊ばせ方も知らない…ニコニコしながら適当に遊ばれていた紳士の偽らざる心境を聞いた心地がしました。いいことが聞けたと思って忘れられないのだと思います。
「遊ばれ方」にもコツがいる。
さんざん遊んでもらった連中が幇間/たいこもちになって人様を遊ばせる、なんてこともある。持ちつ持たれつ世の中をわたっていこう。
そうだ、ハードルを上げて若い人たちが気晴らしができる遊びを老人が考えるというのを仕事にしたらどうでしょうか?
例えば仲人を趣味にしていた人がいましたよね、あれも立派な遊びだと思います。しかも社会に貢献している。
あるいは、暇な年寄りの内職で立派な商品に仕立て上げそれをチャリティーバザーで売ってもらう。もし評判がよかったら…それを商売にする。つい手を出してしまうちょっと気を引く商品を作る。そのような緊張感がないところに大切なお金を出して買ってくれる商品なんか作れるわけがない、自己満足を排除する製品作り。
老人の介護施設は現代の最先端の1つには間違いない…そしてそこに遊びを持ち込めば喜ばれること間違いなし。老人を理解するのは老人。老人同士遊びを考える、これも立派な仕事。
(これでまたしっかり暇が潰せそうです…がんばるぞ😜)
さてさて振り返って先ほど挙げた絵本のあらすじを思い出してくださいませ。年がら年中遊んでいる若者に仕事の面白さを伝えるための絵本の中身なかなかのものだと思いませんか?あはは🤣
いちまるさんの俳句をこの頃は見かけなくなって催促しようと思っていたところ、昨日のライントークに幾つかあって、あら、こんなところで披露なさっていたのかとちょっとびっくり。それならそれと言って下さらないと。
・冬ごもりストーブ股に四畳半
昔は股火鉢というのがありましたが、今は火鉢を知らない若い人も多いのでしょう。四畳半にストーブというのが、下町的ですね。8畳・10畳に火鉢ではなかなか温まらない。日本の我が家にはまだ火鉢が何個か残っています。その中で白いあっさりした形のを母が睡蓮の栽培に使おうとして、父と喧嘩になったことがありました。おかしなことで言い争う夫婦でした。
・上書きはできない記憶冬の旅
それが、上書きされることも全くないわけではないみたい。思わぬところで思わぬ人から昔話を聞かされて、ああ、そうだったのか、と記憶を訂正することがあります。でも、最初の間違った記憶の方がしつこく残りますね。思い違い。ま、それも二重の思い出ということで。
・陽だまりや春とバス待つ停留所
停留所で思い出したのですが、3Bってご存じですか。その前に日本語で三上というのがあるでしょう。枕上・厠上・鞍上。(順番は違うかも。)枕をして横になっているとき、厠で用を足しているとき、馬に乗っているとき、いいアイデアや構想が浮かぶということで、そういえば湯川秀樹博士も寝床でナントカ理論を思いついたという話を聞いたことがあります。
英語ではそれは3Bで、Bed, Bath(トイレを含む)、Bus Stopですって。要するに、リラックスして変に頭を使ってないとき、ということらしいです。バスを待ちながらこの句を得たのですから、当っていますね。