人生を面白くする本物の教養:出口治明著:幻冬舎新書2015年9月刊
冬ごもり用に積み上げた本をパラパラ見ていたら、この本の紹介があり…すぐにアマゾンに発注しました…この本の著者、今はどこかのユニークな…〇〇国際大学?の総長かなにかしてらして、へー面白い人だなぁと思って食指?が動いたんだと思います。
この本は高校生に読んでもらいたいと思いました。で、僕が読んでも何にも役に立たないかというとそうでもないのです。数字とファクトと論理で物事を考えていくというスタイルで貫かれていまして、その実に正統派とも言うべき単純なシステムを勧める本でして、少子化問題、年金問題、派遣問題について明快な提案をしています。曰く、少子化問題についてはフランスのように1年間の全額保証を行い、子育てを親任せにする、年金問題は原資を間接税等で賄い高額負担高額支給にするか、税の再分配のうまい政党を選ぶ、つまり貴重な意思表明にして極めて有効な権利行使など迷いなしです。投票を棄権などは認めず、反対票を投じてでも意思表明すべき(棄権は現況を利するのみ、一部に言われているように反対表明にすらならない)、、統計的な数字、事実の集積、を論理で解く、つまりはシンプルに自分の頭を使って考えるという重要性を終始一貫して主張しています。広く流布している数字、事実をロジック(自分の頭で考える)で解を出し、ごまかしのマジックを粉砕する。身近な例で言えば、、英語教育…企業側が採用基準を明示すれば一気に学生たちの英語力が高まる…つまり採用基準が学生たちの英語力を高めると言う理屈、明快すぎて反対意見もなし…なぜか賛成意見も少ない(既成の利権集団がその壁になっている、、、イモヅルシキホンノキ 086 参照お願いします…🥺)
(出口さんに反論する声少なく(私見)なぜ出口さんの意見が広く流布しないかは反対勢力にとって脅威でないからだと思いました、、その認識があるからこそ、旧弊の連中はほっといて、出口さんは…大学を作った…とぼくは勝手に思っています、、この本の息吹を伝えるエピソード…ちょっとメモしておいたので以下にあげます(著者は英語が、国際交渉に極めて有効、という視点から…中国はその人口に見合ってアメリカに留学生を年間23万人(日本2万人)の数字を上げ、更に、日本語を操り、彼我の国情に悩んだ夏目漱石に現在の中国の現状を照らし、分析(私見)する中国人学生の「本気度」を語る中から…対外(国際舞台)アピール手段としての英語教育について、親しみやすい例を挙げて、言及しています、、
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英語は度胸、恥をかいた分だけ上達する…
ところで、「英語ができるようになったら、外国人と話をしよう」と考えるのは間違いだと思います。「英語ができなくても、恥をかくつもりで外国人と話をしよう」が正解です。
ロンドン時代、私もずいぶん恥をかきました。それでも外国人にパーティーに誘われたら必ず出かけ、絶対に最後まで帰らないというマイルールを決めました。なかなか辛いものがあるのですが、壁の花を徹底的にやってみようと腹をくくりました。
パーティー会場では、最初のころは知っている人はほとんどいなかったので、どうしようもないのですが、ときどき話しかけてくれる人がいます。そんな時は、片言で一所懸命話をしました。場数を踏むことで、少しずつ上達したような気がします。「習うより慣れろ」は本当だと思います。引用以上。
(ぼくはこれを書きながら(というか口述転記?しながら)あることを思いつきました…つまり、時期を得たら、誰かに焚き付ける?!実践的英語習得塾立ち上げアイディア、あはは🤣忘れないうちに「授業の進め方」ここにメモしておきます、区内にいる適任者が3人ほど思い浮かびましたのでいつか実行できたら面白いなと思いました、、、
※話す時は自分が知っているものについて話す、それに先んじて最初に共通話題を相手から引き出しておく、話題について自分がその内容に詳しいので、ここが1番難しいヒアリングは知識で補える。
※読書、会話、理解は半分を目指す、読書も半分わかればよし会話も半分わかればよし…僕が耳が遠くなってから、これを実感しています、もっぱら表情を見るようになりました♪
※相手がわかろうがわかるまいが
、例えば、タモリの真似をしてそれらしい英語の発音をして会話をつなげる、何か一生懸命伝えるフリすれば「何か伝えたいことがあるというサイン」になる、たくさん話す中から相手に類推してもらう→フランスでタクシーの運転手さんに…めちゃくちゃなフランス語を話し… 語尾に〇〇クスィオン、〇〇ミュゼ、、もちろん〇〇ミュージアムだけ通じて…甥っ子が…おじさんどこでフランス語を勉強したのと勘違いしてました、どこでもそんな調子で…愉快でしたよ…相手に安心感を与える、聞き耳を立てさせる!…が要諦だと思いました、学びたい人と先生をつないでコミッション(口利き料)を稼ぐつもりです!あー😮💨、セコイ、、どうせ、いいや、このフォーラム何人も見てやしない😊だから言いたい放題❣️)
出口治明、この人知ってるわ。というか、この人の本を一昨年日本で読みました(人類史5000年だったかな、今手元にないけど)。この人も「学ぶことが楽しくてしょうがない」というタイプみたいですね。そういう性格・嗜好は一生ものでしょうね。
今朝のさる新聞に「あなたの市場価値は」という見出しがありました。こういうの見るたび、市場を遥か遠く離れた今の身をつくづくあり難いと思います。市場価値と教養の関係を追究すると面白そう。相関関係の有無、比例それとも反比例、二つの円が重なる部分はあるのか、相互促進作用はありうるか、それとも本質的に互いを排除するものか、などなど。
日本人の英語能力はかねてから議論されている課題ですね。固有の文化の根源にある日本語は大切にしなければならないけれど、今の国際環境から英語力の向上は必須として、二か国語で行こうという声もあります。英語を学ぶことが母語の軽視につながるわけではないことは、例えばシンガポールやマレーシアの中国人が証明していますし、無数といっていい言語があるインドでは人は英語を含めて最低4つの言葉を話すといいます。
それとは別に、日本で英語がさほど必要とされないのは明治の知識人のおかげで、どんな言葉も必死で日本語に翻訳した。漢字の力を借りて。そのことで科学技術の授業も日本語でできるようになった(発展途上国の大学では、理工系の授業は全て英語または旧宗主国のフランス語で教えられる)。でも外来語がこれだけ蔓延ると、どれだけ漢字を使っても翻訳は無理、で、結果はカタカナの大氾濫。
以前に中国の文書をみて、医学用語や理化学用語が日本語と同じなので、あれ、中国から借りたのかな、と思ったら逆でした。明治時代に日本人が訳した言葉を中国が取り入れたのだそうで、当時の中国は列強の乱入や阿片戦争などで国はまさに「火宅」状態だったから、西洋の文物にかまけている余裕はなかったのですね。