いのちの女たちへ:とり乱しウーマン・リブ論:田中美津著:河出書房新社1992年2月刊(初版は1972年4月刊:田端書店)
この本の中で投げかけられた問題は何も解決していない…と僕は思いましたが、読んでいて気持ちがよかったです。文章に嘘がない、引っ掛けようとか偉く見せようとか誰かを鼓舞しようとかそういう見え透いた文章ではない、約50年近く前ウーマンリブ運動を通して女性に課せられた既成事実に対し懸命に格闘した記録だと思いました。こういう事実があって、今少しずつですが女性の立場が今後の運動によって変わる可能性を感じました。性に対する理解を深めることがすなわち男女の意識改革に結びつくと言う道筋がこの本を読んで理解できました。人間の抱える暗い部分も含めて人間なんだと言う当たり前のことをあの時代に明言したことに対し深い尊敬の念を抱きました。
この本の中に出てきたサマセットモームの「雨」とW・ライヒの「性と文化の革命」を図書館にリクエストしました。
ちょっといっぱい飲んじゃったのでふざけたくなって独り言…①たくさんの顔を混ぜて、平均をとると美人になる→十人並みならぬ百人並みは美人である。 ②絵描きが描く顔はどことなくその絵描きに似ている…自分の顔が見慣れているせいでそれに引きずられてしまう。人は心理的な修正を加えてしまう。 美人は平均値なのでツッコミどころがないので、、、飽きる、それほどでもない人は見る側の補正、つまり自分よりの好みに心理的な修正が加わるので飽きるまでに時間がかかる。結果、遅かれ早かれ…飽きる。後に残るもの…それが問題だ、おやすみなさい😘😴
サマセット・モームの「雨」、最後のどんでん返しが何とも。堕落した女に説教し続けた牧師が最後に・・・同じモームの「赤毛」もそうですけど、皮肉がすごい。若き日の美男美女が、あ、ネタバレになるので止めよう。でもこれは現実なんですよね。ブリジット・バルドーやヘルムート・バーガーの今を見ると、「美」とは関係ない青春で本当によかったと思ってしまいます。