ロボットとの付き合い方、おしえます: 14歳の世渡り術:瀬名秀明著:河出書房新社2010年10月刊
これもリサイクル本です♻️
184ページから引用します
人間はどこまでロボットか?
サイボーグやブレイン・マシン・インターフェース(BMI 下※参照)これら最先端テクノロジーは、僕らの身体観や倫理を、少しずつ、変えようとしています。
例えば自分の望む顔を得るための整形手術。あるいは、余分な脂肪を取り除いたり、シリコンを注入したりする理 美容目的の外科手術。こうした行為は、十数年前までは、一般的ではありませんでした。ともすると、周囲から眉をひそめられることすらありました。もちろん、現在でも大きな支持を得ているわけではありませんが、以前に比べると、ハードルが低くなっているのも事実でしょう。技術の進展は、ぼくらの感覚を変えてしまうのです。
引用以上。
(※ BM I : 脳波を解析して機械に信号を送ることで、身体を動かさずとも考えただけで機械を直接操作する技術や仕組み。情報工学だけでなく、脳の機能自体の解明や、臨床医学的な応用など複数の目的で研究されている)
189〜191ページより引用
BM Iの4原則とは何か
少しだけ難しいかもしれませんが、今まさにロボットの最前線で、非常に面白い動きがあります。
2010年に、国際電気通信基礎技術研究所の情報研究所の川人光男所長、それから、東京大学の佐倉統教授が、共同で「BMI倫理4原則の提案」と言う論考を発表しています。これはまさにブレイン・マシン・インターフェースの「暴走」に歯止めをかけようというものです。
原則1 戦争や犯罪にBMIを利用してはならない
原則2 何人も本人の意思に反してBMI 技術で心を読まれてはいけない
原則3 何人も本人の意思に反してBMI技術で心を制御されてはいけない
原則4 BMI技術は、その効用が危険とコストを上回り、それを使用者が確認するときのみ利用されるべきである
中略…
原則4は、微妙な問題をはらんでいます。BM技術は、脳を直接的な対象として扱います。それによって、性格が変わってしまうとしたら? その人は以前とは異なる人格になってしまったら? そうした危険性も考慮する必要があると言うわけです。もちろんこの4原則は「提案」ですから、実効性があるわけではありません。原則に違反したからといって、罰則規定が存在するわけでもありません。しかし、こうした指針を科学者が積極的に提案するという事はとても重要なことだと思います。
引用以上。
(お断りしておきますがこの本は14歳位の人向けに書かれた本です。終始一貫著者はこの本を読んでいる人たちが社会の中心になっている頃のことを想定しているようです。この方面の科学をストップすることはできないと思います。人間の探究心の最先端だと僕は見ています。それより何よりいつだって最先端は人間の心だったような気もしますし…)
少年少女向けの本はもちろん大人向けの本よりずっと難しいと思います、書く方にではとっては。明日取り上げる本もたまたま遭遇したのですがそれを実感しています
あれ、BMIってボディ―・マス・インデックスのことじゃないの?戦争や犯罪にBMIってどういうこと?
私これかなり低かったんですけどね。最近太って来て、普通に近い。太ったのはコロナで運動不足のためもありますが、乳がんの再発予防に女性ホルモン抑制剤を飲んでいるので(5年間なのでまだ3年以上)そのせいみたいです。何とか2キロ痩せたい。ジーンズがきついから。
14歳の人が対象といえば、私は今エーリッヒ・ケストナーの「僕が子供だったころ」というのを読んでいます。「エミールと探偵」などかなり読みましたが、これはまだでした。従業員の奥さんとケストナーのことが話題になり、先日貸してくれたんです。12歳ぐらい向けかな。私より亭主が夢中で読んでいますよ。
面白いことに気づきました。私ドイツ語の新聞・雑誌にはあまり苦労しないのですが、こういうちょっとひねった作家の作品は、子供向けといえども、いや多分子供向けだからこそ、結構難しいのです。新聞記事というのは、内容がすぐ類推ができるしこの人が言いたいのはこういうことだとすぐに察しが付く。用語も意外と限られている。(フランス語の単語を一千知っていたら、新聞を問題なく読めるっていいますものね。)
少年少女向きの本って、語彙が豊富で表現も独創的なことが多く、外国人は苦労します。