ぼくは母が亡くなってからのこの数年の間に自分自身と自分を取り巻く環境がずいぶん変わったことを感じている。列記してみる。
①最近の例で言えば1年前に住んでいる場所が変わったが、約1メートル移動しただけ(隣地に移動した)でこんなにも暮らしが変わっていくとは思っても見なかった。環境を変えることが自分を変える一番の近道、若い時からからそう思っていた。能力のないものは環境を変える、いやでも適応能力を増やせる。
② 1人で暮らす生活を7年間も続けたおかげで、やっと1人に慣れた。
③耐用年数の過ぎた、減価償却済みの、固定資産税を始め固定経費が少ない古い家を借りてくださる(これもお世話になった方のやり方を全く踏襲しただけ)人が現れ収入源が増えた、「家」でさんざん遊んばせてもらって元は取ったつもりでいたので…大変なボーナスみたいなものでいつまで続くかしれないけれど、これは金額の高よりも精神的なプラス面が大きい。おかげで散々お世話になったお客さんのすべてを切った、というか丁重にご挨拶をさせていただき以後一切仕事をしないとお伝えした。えっ?!と驚いてくださる方もいらっしゃり…そうか…と納得してくださる方もいらっしゃった。すぐに仕事止めてはいけないと言う母の言葉も、結果的に守れた。彼女は僕が仕事を辞めると糸の切れた凧のように不始末をしでかすことを心配したのだと思う、とにかく父と付き合った人だけあって父の性格を受け継いだ僕のことをよくわかっていた。つまり彼女の心配は、当たっていたのだ。ありがたい助言がなければ糸が切れたとたんどこかへ飛んでいってしまう可能性もあったかもしれない。やはり年寄りの言う事はよく聞くものだ。
④この数年間の行動は全て若いときの経験を繰り返しただけなのだと言うことがよくわかった。
(つまり…働きだして25歳までの約七年間の経験(生産管理、経理、営業経験)であとの40年間を食いつないだ…と言うその経験をただ繰り返しただけだったと言うこと。これが、唯一の僕の生活スタイルだったのだ。18歳から働きだした7年間の蓄積、これでいけるぞと言う自信、高度成長期とぶつかった幸運がその後のぼくを支えてくれたけどそのノウハウは明らかに賞味期限切れ。仕事が少なく厳しくなっていったのがその証拠)
以上のようなわけで、前のノウハウが通用しない以上、この数年間の試行錯誤をどう活かせるか、が大問題だ。ちょっとワクワクする。楽しめるかどうかも大事な一面だ、というかそれが一番大事な点だ。
40年間も仕事し続けられたのはその仕事のやり方が僕に合っていたせいもある。途中で何度もやり方を変え最終的にたどり着いたのは…固定経費を抑え…従業員を雇わない。1人親方でやってもらう。管理費が減らせる。決められた仕事を納期以内にやってもらえばその他は一切文句を言わない。仕事は最後のチェックだけ。これによって参加者の管理費が限りなくゼロに抑えられる、チェッカーを置くのは時間とお金の無駄。これは世話になった人のやり方のまったくのパクリで10年間以上いろいろな会社の経費を見続けてきた自分なりの結論とも合致していた。リスク負担を減らし経費の固定化を防ぎ、借り物ですます。こんなものをノウハウと言えるかどうかしれないけれど、生き延びるための自分中心主義。仕事がふんだんにあったときだけに通用するノウハウだ。
そんなものはもう頼りにならない。これからは何をもくろむにしても以前にも増して「楽しめるかどうか」がカギになると思っている。好むと好まざるとにかかわらずそうせざるをえない時代。世代を問わない。そういう時代の到来だと思う(話がややこしくなるので1例だけあげれば…いま夢中になっているゲームより面白いゲームを考えた人の勝ち)。そんな訳がわからないキーワードが今後の僕の生活をやりくりしてくれる保証はないが…フィールドワークを積み重ねて…その結果を応用する現場第一主義、経験主義から抜け出すつもりはないので目下の頼りはフィールドワーク?の結果導き出したこのキーワードに頼るしかない。ここ数年の現場経験主義からインダクション:帰納された「楽しむ」と言うキーワード、これを頼りに生活していきたいと思う、いかにも大げさ。
仕事も生活も楽しむ…考えてみたらこんなこと当たり前じゃないかと思う。問題は、そのキーワードの割り振りをどこにどのくらいの力で方向づけるか、そのベクトルが示す大きさと方向の問題なのだ。これも当たり前のことだけれど重要度順と緩急順がそれを決定する。単なる当たり前の予定調和の着地点ではないのだ。僕みたいなカボチャ頭でも、考え続けた結果なのだ。こんなことを昨日考えた… 8月8日はそのうちやって来る僕の後期高齢者独立記念日にしよう。
(〇は今日は出番がなかったなと独り言を言っている、放っておく。
明日からは〇と僕との掛け合い漫才のようにしても盛り上がりたい。書き出した小説の主人公が二重人格なのでこんな設定を考えたのかもしれない、まぁちょっとそれで試してみよう、転んでもタダじゃ起きない)
人の経験を相続したことを忘れちゃったのかな、少なくともそう勘違いする方が楽しいと思いました