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下剋上受験(両親は中卒それでも娘は最難関中学を目指した!):桜井信一著:産経新聞出版2014年4月第1刷発行
受験勉強の経験がない僕ですが通読して…進学塾、受け入れ側の学校の事情、試験問題のレベルについてなかなか厳しいものだなぁとわかりました。
ビジネス面における塾、学校の運営に加えて卒業後の社会の要請に応えていける人間の資質に学校教育が関わっている長いレール、これから先レールの敷設の仕方までが問われていくのだろうなと思いました。
本の最後を引用しておきます… 342〜343ページ
「必死に頑張ればいい結果が出る」
どこかに持っていたその甘さに佳織は気づいていた。
そして、私たちは競争相手との距離を測り間違えていた。
「ウサギとカメ」……とてもそんな距離じゃなかったのだ。
数日後、佳織に愚痴をこぼした。
「でもさあ、あれ以上頑張れないよな。あれが限界だよな。……ということは俺たちは一生勝てないという証拠なのかな。変な期待させた父さんは間違っていたのかな」
しかし佳織はあっさりと答えた
「大丈夫」
私はその意外な答えに驚き、佳織にもう一度聞いてみた。
「何が大丈夫なんだ?」
「相手との距離感をつかんだ以上……これは間違いなく辿り着くよ」
佳織はそう言ってのけた。
引用以上
点数をつける人…の問題が置き去りにされていると思いました。そしてそれが1番手間のかかる難しいことで大切なことだとも思います。せめて子供を取り巻く環境を理解し彼らの立場を理解する大人の責任を感じます。彼らのために用意しなければいけないものは何なんだろうか。社会に適応しやすい人間づくりのための教育?それとも住み良い世界を作るのに頭を使う人間のための教育?
(今日は四つ木御殿でスープ研究会、自由の庭ではギタークラブがあります、どちらも個性的な皆さんがまとまっていくためにどうやってやっているんだろう?たくさんのヒントが詰まっていると思いました)
これ、全く余計なことで申し訳ないんですけどね。私の従弟の息子が灘校・東大・東大大学院と進んで、今…なにしているんだろう。はっきり言えるのは、(生きていて)ちっとも楽しそうでないということ、親もあんなに喜んで四方八方自慢しまくっていたのに、今はできの悪い次男の方が可愛いと思っていること。
佳織と言うのは、私の甥の娘(大姪っていうのかな)の名前でもあります。成績は全般になかなかいいんだけど、算数がダメなんだって。それで父親が怒って「こんなに計算間違いするなら、バレエにはもう通わせない」なんてアホなことを言う。呆れて、「あんた、そうやって娘を脅して、それで彼女の計算間違いが無くなると思っているわけ?」と訊いたら、返事ができなかった。佳織は私の剣幕に驚いてモジモジしていました。