1月 12日(木曜)晴
一昨日仕事場の2階でお茶を飲んでいたらチャイムが鳴っているようなので二階から顔を出すと背広を着た方が僕の顔を見上げた。
僕が下へ降りて行くと、がらりと戸を開けたのは相手の方、よほど中の様子が見たかったのだろうと思う。地元の信用金庫の方で、前の住人のことを尋ねられた、、いきさつを話すと、Aさんは今は?と、僕に尋ねる。僕が顔を横に振ると、、じゃぁどこかで娘さんか息子さんと(暮らしている)?、、あ、いえ、存じません…ご高齢の方だったんでしょうかと僕が逆に尋ねると…亡くなった母の年令を口にした…そうでしたか…と答え口をつぐむと、僕がそれ以上話題にふれないことを見てとって、、一礼してお帰りになりました、、礼は、僕に、というよりは前の住人の方に対して、のように感じました。
前の住人の方については僕はあえて近所の方にもお尋ねしないと思います。ご高齢になっても手の届く範囲で柱を磨き、鴨居にハタキをかけていたであろうその方は近くの施設に入っていらっしゃる…そして夢の中でこの家の柱を磨いていると思う。
今日取り上げるのは…この家の収納庫に鎮座していた漬物の甕かめです(写真)。出演は今日の所以上です。おそらくはこのかめの中身のご報告だけで飛び飛びに数回にわたる登場になると思います、思わせぶりして申し訳ありません。ちなみに…写真に写っているあげ板、上張りした合板と高さを揃えます、50数年の間に板そのものが多少反り返って、そのためガタつくのですが、そのたびごとの足元のその緊張はそのまま残すことにいたします、つまりこれはそのまま年季のあかし、として残します。
ガタピシと幾冬越えて床の板
昔の日本家屋の台所には床下を利用した収納庫がありましたね。この揚げ板がピタリと合うと気持ちがいいが開けるのに苦労するので少し遊びを入れて道具を使えば開けられるようにしてあったと思います。がたつくのも計算のうちかも。