10月3日(木)
朝何食べようかなぁと迷ったとき…古漬けでお茶漬けが定番になってきました。
傾きかけた体が正常に戻るような気がします。基本に立ち返る。お茶漬けではなくお湯漬けなんですが梅干とかノリが加わりますので美味しくいただけます。
あとは、洗ってあってすぐそのまま使える野菜パックで肉を加えて野菜炒めを作ったり、納豆、豆腐、卵料理はタンパク源としてその都度適当に織り交ぜて食生活を組み立てています…なんて言うとちょっと大げさですがその辺は直感です。
こうして衣食住が何とか整ってみると、僕自身が、じつは周りの環境に取り込まれている感じもよくわかります。
結局都市生活者のよくある暮らしなのだと思います。老人の一人暮らしが普通で、暮らし方も定型化されている。
ここへきてやっと老人の仲間入りができたような気がする。何とか体が動く限り自己管理をして不具合が生じたらその時に考える。それまでは…気ままに暮らしたい。
こんな簡単なことがわかるのにずいぶん時間がかかりました。それでも何とか暇つぶしが続いているのは「自分で仕掛けていく」習慣が生活にハリを与え、リズムを作っている。
本を読まなくなった時代らしいのですが、その一方で僕自身は本に救われています。
歴史の本をひもとけばその時代がありありと浮かんでくる。
見よう見まねでここまで暮らしてきましたが長い間の娑婆暮らしでともかくも身に付いた世情の理解つまり世知が自分なりに歴史を振り返ったときに歴史を思い出すための手がかりや根拠を与えてくれるからだと今更、気がつきます。
こんなことに今頃気がつくなんて…ちょっと忘れていましたが僕が奥手である証拠ですね。
こうなってくると…奥手である事の良さもわかります。手遅れになるほど奥手では困りますが…人生が長くなって来ることに伴いと奥手であることで救われることもある。
それは何かと言えば「少しずつわかっていく楽しみ」がキープしやすいということだと思います、、慌ててわかる必要はない…どっちにしたって生きている間に世の中の森羅万象の万分の一もわからないんだからと思えば、なおさら、、なんちゃって。
本が読まれないというのは事実らしいですね。今回の日独往復で気づいたのですが、航空会社のラウンジにかつてはたくさん置かれていた雑誌がゼロになり、新聞もなく、機内にも雑誌はありませんでした。でも私は活字が好き。
日本に帰るときスイスの新聞社が発行している雑誌を持ち帰りましたが、それは特集がマスコミ/ジャーナリズムの発展に関するもので、15世紀の活版印刷の発見以来の人知の進歩に関する記事が注意を惹いたから。そして日本の丸善で本を眺めていた時にヨハネス・グーテンベルクについての本があったので、即座に買ってしまいました。その本によると、まだ20世紀の時点でですが、この2000年の歴史で人類に最も大きな影響を与えた事件は何か、というアンケートの結果は、一番が活版印刷術の発明、二番がコロンブスのアメリカ発見だったそうです。今、2024年の時点で同じ質問をしたら、大半の人がデジタルの世界の誕生と答えるのではないでしょうか。