8月9日(金)
去年今の住まいに住民票を移して、春夏秋冬を経験してやっと暮らし方も落ち着いてきた。
念のために取っておいた大工道具や材料も使わないないものがたくさん出てきた。もちろん取っておけばいつか使うかもしれないけれど思い切って、再調達できるものは処分しました。
読書と並行しての整理ですので気分転換にもってこいです。
新しいことを始めるより古いものを捨てることの方が難しいという説もあります、、今日の本題に入ります。
企業再編、例えば金融機関がどれだけ変わったかは、、どこの金融機関のATMでも他の金融機関のキャッシュカードが使えて、国内はおろか外国でもそのまま使える…この1点を考えてみただけでも僕なんかは今更ながら驚いてしまう。
行政改革にしても滞っているように見えて区役所の職員の半分位が外部からの委託と聞いている、そこだけ見ればなんとなく順調に行っているように勘違いしてしまう、、本当にそうか?
区役所へ出向き住民票の移動手続きをするにしても迷うことがない…すぐにスタッフが飛んできて手取り足取り教えてくれる。
住民はそれだけで行政改革が進んでいると見えてしまう。
実際のところは中央官庁にしても若年層の定着率はどんどん下がっていて、その理由は…年齢に従って業績と関係なく給料が上がっていくシステムに閉塞性を感じていたり、キャリアアップが望めない環境だから、だとか。
行政の末端のサービスの民間委託の小手先の「見える化」(もうこの言葉が懐かしい)でごまかされている感じがする。
組織の上がつかえていて、ついでに先も見えていて、公務員といえども閉塞感を感じて、キャリアアップが望めないとなれば、若い人はキャリアアップを求めて民間への転職を考えるだろう。
なんで省庁の中でのキャリアアップが出来るように組織を変えていかないのだろう。
気がつけばあれだけ閉鎖的だった民間の金融機関がここまで離合集散を繰り返してそれが利用者の便利にも結びついているのだから、行政部門だって、横断的に組織改革ができない事はないとは僕みたいな素人だって考える。
明治維新や戦後の変革はなぜ成功したのか…学校で学んで知っているはずなのですがそれを現在に置き換えて考えてみる必要があるのは実際にことに当たっている公務員ではなくて本当のところは民間の僕らなのかもしれないと20年も前の古本で行政改革に触れた本などをパラパラ漁って読んでいて考え込んでしまいます。
政治家が頼りにならなくて行政マンが自己改革できなければ「外部圧力」を探したくなる。
と、、突然…僕が働きだした半世紀以上前の会社で当時流行の事業部制を取り入れて事業部ごとの業績評価がはっきりと見えるように再編されていた事を思い出した。
そしたら…ついでに連想して、大事なことも思い出す。
中央省庁のそれぞれの業績評価って何?
民間事業に置き換えて行政部門の利益って何?それってつまり損って何?
何十年もかねや太鼓で叫ばれていまいち行政改革が国民の目に見えてこないのは行政部門の説明責任を果たしてない、怠慢なんじゃないだろうか?ひいては説明責任を要求しない僕らの怠慢でもあるのではないか。
中央官庁のセクト主義(懐かしい言葉!)を指摘しない僕らの責任もきっとある。大きな組織だから、利益団体じゃないから、行政部門がわかりにくいなんていうのは嘘っぱちだと思う。なぜわかりにくい?
難関の公務員試験を受かってキャリア組に入った連中が上がつかえていて息苦しい組織を自浄することができないと分かれば、辞めていくのも仕方がない。
その組織ではやりがいがないと思えば誰だってやめたくなる。もっとやりがいのある民間企業に移っていく。
これこそ税金の無駄遣い、人材の無駄遣い、、ここのところが、国民もわかってないから、それをいいことに公務員制度改革が進まない。
これだけ民間の組織が変わっているのだから国の組織も変わらなければIT時代にそぐわない。
例えば、マイナンバーカード制度を進めるにしてもなぜそれが必要かのパンフレットぐらい出せよ、、それを進めるとどこがどれだけ改善されてその方法が結局将来に向けての税金の無駄遣いを少なくするという説明書出してください。マイナンバーカードってそれほどの打ち出の小槌?
事実上の昔、大騒ぎされた国民総背番号制でしょ?
最低限守るべきプライバシーは、なんだろう?
(同じく大騒ぎされた監視カメラの是非を今更問題にする人はいない)
それが本当に1番安上がりな方法なのか?わかりやすいパンフレットを出して下さい。
住民票を移すだけで健康保険、税金、運転免許証を含む全ての手続きを済ますのにマイナンバーカードは役に立つのか?
(そこのところの追求をしない政治家は何を考えているんだろうか?
立身出世を考えてところを得たら、次の一手が繰り出せない、、
そんなの政治家と言えるんだろうか?政治家は事業家でなくてもいいのか。
行政部門からレクチャーを受けて、誰でも何とか立場の体裁を整える…これも考えてみれば全くおかしい話だ。
国民がそんな政治家に仕事を委託してそれで責任を果たしたと思ってしまうのもどうかと思う)
そんなパンフレット作りはきっと民間の会社の方が優れていると僕は勘ぐっています。それができなければ淘汰されてしまう、場合よっては会社そのものの存在基盤を失ってしまうから緊張感が違う。
僕らの怠慢とも言える。行政が「見える化」になっていない、わかりやすく説明しろという意見が圧力として出てこないからだと思う。
主張すべきことが主張できない。僕らは国民としての素養が足りない…恥ずかしい。
もっと恥ずかしいのは20年も前の行政改革に関する古本を読んで…今も遅々として進まない行政改革の現状を今頃になって考えたということです…明治維新や戦後改革以上にIT革命で激変している世界に国民の頭が追いついていない…僕もその1人、、これじゃだめじゃん、、、トホホ。
ドイツの郵便局民営化は私がこちらに来る前に始まっていましたが、みるみるうちにサービスが悪くなり、郵便物の紛失も日常茶飯事になりました。こちらではフランチャイズみたいになって、商店の一隅を郵便店にしているのですが、収益が上がらないと、あるいは人員不足で対応できないと、すぐ閉鎖してしまう。結果、隣町まで出かけるなどして不便なことこの上なしです。
銀行も支店の統合で人が少なくなり、手数料ばかり増えて、先日ある人が親戚のために50ドルを銀行で手に入れようとしたらそのために10ドル払う必要があるというので怒って止めました。その人、数年前までその支店の店長だったんですから、笑っちゃうでしょう。
ウチの亭主は公務員の仕事ぶりがなっていないといつも憤っています。ロクに仕事もせず、(金曜日は実質午前中だけで、ほぼ完全に週4.5日の就業)、休暇はやたら多く、教師なんて春夏秋冬2週間から2か月の休暇がある。それで年金は民間の倍くらい。
亭主の怒り具合が煩いので、「そんなこと最初から分かっていたことでしょ。どうして公務員か教師にならなかったのよ」と言うと「あんなクソ面白くもない仕事をしていられるか!!」と怒鳴る。「でしょ?皆さんそういうクソ面白くもない仕事の報酬として、いいお給料と短い就労時間を手に入れているのよ」と私は答えてゐますが、実際はこんな状況が後10年も20年の続いたらこの国は(フランスも英国も)消滅してしまいますよ、きっと。