びすこさん→ろれさん→ぼく
なんてのもいいなーと思ってこの本
< むかし・あけぼの > 小説枕草子 を図書館にリクエストしました(本の木に花を添えるといった試みです)。微妙な男心を女性がどう「読んでいる」のか気になりましたもんですから、田辺聖子を頼りに、清少納言にも一言かけておいた方が良いかなと、、、。こういう話題が楽しいですね。本を待つというのも面白い。本を待つ間に読みさしになっていた本を手に取って読みだしてすぐに胸くそ悪くなる(こういう本もある)。アメリカの南北戦争以前の奴隷制度について言及した本なんですが…人間の金銭欲、人を支配する時むき出しになる本性、人間のたしなみ、、、我が身を振り返り思い当たるところもあり気が重くなる。
昔、夜間の大学へちょっと通っていたとき…友達が、読書って、のぞき趣味よね…と言った(こういう読書もある) ま、まぁな、と思った。そりゃそうだけど…というところから生活が始まるわけで…はいそうですかと言うしかない。でも…よくしたもので、、そんな固いこと言わないで…よしなし事を日記風に綴ってご機嫌を伺うという語りもある。こんなのは付き合わされる読書?とも言うべきものかもしれないけれどこれは伝統だからね(例えば徒然草)、、、というわけでイモヅルシキホンノキはシリーズ半ばで中休みして、身辺雑記を公開します。皆さんの身辺雑記も拝見したいなぁ。コロナ期の身辺雑記、、タイトルはそうですねぇ…
「もうおわってもいいころな」
あはは、またずいぶん盛り込んでくださいましたね。コメントをコピペして本のタイトルを拾いながら少しずつ読んでみたいと思いました。今日の朝思い立ってフォーラムに書いてよかったです。これならあと15回位イモヅルシキホンノキ続けられそうですね。このコメントに取り上げられた本は多分1冊も読んでないので助かりました。そうか、失楽園、、、パス、しますか😅
いやいや、まだまだ頑張って頂かないと。
例の松岡正剛のサイトですが、1511夜で取り挙げている「百年の誤読」ご覧になりました?岡野・豊崎という<本読みのプロ>の本だそうですが、松岡氏が取り上げているその一部だけでもすごく面白い。明治以降の100冊以上のベストセラーを俎上に、ということです。
実はね、ショックだったのはそこの紹介されている一部の中でも、私が読んでいるのはほんの数冊なんですよ。弁解させてもらうと、私の少女時代には日本の小説は無視されていて「世界文学全集」なるものが大流行だった。徳富蘆花の「不如帰」なんぞ、国語の時間でも半ばジョークとして(「千年も万年も生きたいわ」の台詞とか)紹介された程度。
この1511夜はホントに面白くて文字通り笑えて、もちろん「百年の誤読」にも興味を持ちましたが、松岡さんの余計な一言がまたまた傑作。
岡野・豊崎によれが、田山花袋など「知り合いになりたくないオジサン」、武者小路実篤の「友情」はタイトルの口当たりとは真逆のブキミ本、あるいは猛烈な妄想型のトンデモ本。文章がこんなに雑な作家もいない(→ハイハイ、これも当たってる)。カッコ内は松岡氏の一言。
渡辺淳一の「失楽園」は、「こんなもの読んでいる自分にあきれる」とあって、それに対する松岡さんのコメントが、「よかった、読まなくて」。尾崎紅葉の「金色夜叉」は経済小説としてもお勧めなんですって。青空文庫にあるから、読んでみよう。ただ、かなり長いんですよね。
青空文庫といえば、辛口コンビが中勘助の「銀の匙」を褒めているので読んでみましたよ。漱石が褒めたというこの作品、うん、面白いというか、なかなか・・・いちまるさん、ご自分で読んでみて。「島守」も読んだ。新発見がありまして(発見は新しくなくちゃいけない)中勘助って野上弥生子の心の恋人だったんだって。同い年で同じ漱石の門下生。
「百年の誤読」にあるかどうか知りませんが(ベストセラーじゃないから多分含まれていない)、野上弥生子の「秀吉と利休」は千夜千冊でも取り上げられていて、松岡氏は野上弥生子を崇拝すらしている感じ。私も私なりに、これはたいへん優れた作品だと敬服しております。
他に岡野・豊崎が、この格調高い文が今の若者に読まれるだろうか、と危ぶんだ中島敦の「山月記」、松岡氏は「これを読まない日本人は破門」とコメントしています。よかった、破門されなくて。中島敦はとにかく凄すぎ。「李陵」にも圧倒されますよね。
自分としては気に入っているものを岡野・豊崎・松岡トリオが貶していないことは、ちょっと嬉しかったですね。あ、石原慎太郎については松岡氏のコメントとして(→しょせん文芸能力ゼロの政治家です)とある。これも共感。
というわけで「百年の誤読」を読んでみたいのは山々なれど、こちらでは入手できません。百円の古本もあるそうだから、いちまるさん、是非手に入れて、KBC版を書いて下さいませんか。