12月9日(土)
家に遊んでもらっている。
在来工法の日本家屋の優れた点はリフォームがたやすいということだと思う。
日本の家は、もともとは木と紙でできている。
「遊び」に注目してみれば、さしずめ僕など「リフォーム」で家に遊んでもらっている感覚です。
狭い家でもすべて押し入れスペースに家具類が入ってしまいますので四角い部屋は四角く使えるのも日本建築の良い所。
使い勝手の良さ、住み心地、というのも、もっと見直されていいと思います。
遊ぶためにお金がかかるというところに注目してみると「お金がかからない」のも日本建築の良い所。メンテナンスを兼ねて、あちこちいじって直したり、加えたりすれば、それが遊びになる、僕だけかな?それが少数派なら…多数派になれば良い。
燃えない材木も今なら作れると思いますので類焼もある程度防げるような気がします。
地震や洪水で家がなくなっても再建が簡単な方向を目指せばこれまた面白い都市計画ができるのではないかなぁと漫画みたいなことを考えています。
道路やガス水道電気のネットワーク、社会インフラにそれぞれ別の「剛性」「柔軟性」「可塑性」を持たせるようにすれば…壊れても再びつながることが容易なので、日本家屋の優れた点が見直されると思います。遊びは「末端」だけにしてくださいと言い張れば良い。
遊ぶのに夢中になるのも良いですが「何で遊ぶか」「どう遊ぶか」も、年末の忙しい時だからこそ考えてみるのも面白いかなと思いました。
もっともそんな手近なところで遊ばれたらお金がかからないので経済の活性化という点では問題?
と、ここまできてやっと金融が出てくる。「金融」と言う単語も面白いですね
お金の使い途…これを考えると夜も眠れない位心配してみたい…来年の初夢はこれだな…あはは
(今日は兄の引っ越しの準備です。甥っ子2人と3人がかりですが、サービス付き高齢者住宅なので所帯道具は少ないです。これからはそういうところで高齢者がどう遊ぶかが問題になってくるしそれが他の高齢者住宅との差別化を図ることになる、、と、いいな)
雑種強勢という言葉がありますね。辞書には「雑種第一代が体の大きさ、増殖力、抵抗性などで両親よりも優れていること。例えば蚕の雑種が両親より強健で発育がよく、糸量も多いなど。畜産や農業で、飼育、栽培に利用される」とあります。別の言い方をすれば、純血の弱さ。
日本人は天孫民族だの大和魂のと民族の血に拘り続けてきた。ペリーの来航まですべて国産で賄って、唐人・異人などと貶して外国人を嫌った。それが「泰平の 眠りを覚ます 上喜撰 たつた四杯で 夜も眠れず」で、ショックのあとは驚くべき柔軟性・適応性を見せる。今風にいうと「レジリエンス」でしょうか。この辺りが全く不思議なんですが、それまでの鎖国でエネルギーが有り余っていて、吐け口を見つけてほっとしたのかもしれない。
欧州も、5世紀ごろの北からの民族の大移動や東のトルコ系・モンゴル系民族の侵入でいろんな血が混ざって、それがのちの西洋の興隆として結実したのでしょうし、アメリカの強みはまさに人種の坩堝から生まれた力。
さあ、どうする、今もユーラシア大陸の東の端っこに浮かんだままの日本。
「地震や洪水で家がなくなっても再建が簡単」というのは、実際とても重要なポイントだと思います。防災という観点は別として、近年の近代人の価値観では、欧米式の石やレンガで作られたがっちりして耐久性のある建物が最高とされますが、欧米人がそれで自分たちの建築は普遍的と思っているなら、それは大きな間違い。あるいは思い上がりというもの。
以前にバングラデシュに出張したとき、帰りの飛行機から眼下のベンガル湾を眺め、もうびっくりしてのけぞってしまいました。海の深さが徐々に変わって色がいわゆるマリンブルーから薄青になり、そして砂の色も混ざり始めたあたりで家らしきものが現れる。ここからは海、そこからは陸、という境界がないのです。
これでは台風がきたらたちまち海水に沈んでしまう!と思ったのですが、高い柱で支えられたそういう脆弱な住居は、沈んでも倒れても簡単に再建できるのですね。モンスーン地帯に住んで、気候を変えようなんて無理。温暖化防止で水面が上昇するのを止めようったって、そんな試みにはハナから限界がある。「海外援助」で先進国からもらうカネも役には立たず、そもそも大半が政治家の懐に入るだけ。
それなら、壊れても簡単にやり直しの効く住まいにしよう、という知恵は、ベンガル湾の沿岸に住む人々の数千年の歴史の一部になっているのだと痛感しました。
翻って、島嶼国日本はイタリアのような大理石も中欧のような御影石も、建築材になるほどには無い一方で、植生が豊かだから良質の紙も産するし、木材も多様、竹だって活用できる。
文化というのは抽象的なものではなく、自然環境や地理的条件に大きく左右され、その中で培われていくものだから、全く状況が異なる欧米の真似など、東洋諸国はしない方がいい。
とはいうものの、西洋崇拝と商業化に押されて日本家屋がおかしな疑似洋風になって行く傾向は多分これからも止められないでしょう。
(ベンガルと金融・経済の話に偶然繋がるのですが、数日前の新聞を捨てる前に一通り目を通したら、ギタ・ゴピナートというインド系アメリカ人の世界経済への見解が紹介されていました。この国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストはベンガル地方の出身なんですって。ついでに、感じのいい美人です。)