誠実
あっという間に読み終わりました。
前作の自分史を読んだ時、子供の頃の楽しい思い出を読みながらホンワカとしたどこにでもある葛飾の庶民の暮らしが見えるようで、幸せな人生を歩んでこられたんだな~と思っていましたが、今回は50歳を過ぎた内田さんの後半生の物語はかなりいろいろご苦労があったようです。
タクシードライバーの世界へ入られて15年間にありとあらゆるお客に対し、全編を通して内田さんの生きる姿勢(正直で誠実な)が貫かれており、いろんなお客がいたけどそのたびに自分の生き方を守ってやり切った満足感で終えられたのは一番大事な事だな~と思いました。
読後感に清々しいものを感じるのはそれがあるからだと思います。
後半に行くほどエピソードは面白くなり、お客の言ったセリフも思わずアハハと笑えたり、嫌なお客もいるけど、ドライバーを気遣ってくれる有難いお客もいて、それは内田ドライバーへの信頼感の表れですね。
ソープランド嬢のお客への本音のセリフに同感したり、その彼女が下りる時
ペロッとスカートをめくり、「これサービス!」と言いながら降りたのは面白かった。
とにかく、とてもとても面白い本でした、ありがとうございます。
SNSでも感想を書きました。