俳句メモ
松の内… 8日までだと思っていたら今ググったら関東では7日ということらしい
陋屋の床納まりで年始め
2ヶ月前の11月6日に始まった小さな物語、街頭に貼ってあった中古物件売り出しのビラに応募して、、55年の歴史を引き継ぐための家の修繕、昨日で一応物語は終えることができました(修繕箇所は依然としてやり出せばキリがないですが、「中締め」、一応の区切りがつきました。「床納まり」、、つまり、1階の奥の4畳半から台所へのつながりがついたのです。床の上に床を上張りするので12ミリ位台所の平面が上がり、畳面と床面がほぼ同じレベルになった(正確にはこれからですが)ということを大げさに言ってみました。
バタバタしている中でも、折に触れ俳句みたいなものも少し口ずさんでみましたのでご覧ください
寄ってくるすずめの子等の3が日
まだ恐れを知らぬ雀二羽僕の足元にまとわりついた
がんばってこの冬を乗り切っていけ僕もがんばるから、あはは
すずめの子空いてうれしい3が日
ふっくらとたい焼きみたいな半月が出ていました
ふっくらとたい焼きですか冬の月
今の時期焼きたてのたいやきおいしいでしょうね
ひとりいて紅白並べ年初め
せめて紅白のかまぼこなど並べ正月気分で朝酒と行きますか、その前にご挨拶
年めくり来年こそはと今年こそ
寝て起きて賀正寿ぐ令和あれ(令和の意味を噛みしめたいです)
めでたさはよく噛む我が歯雑煮食う
この世をばあの世と見立て初下着
正月は文明の利器天翔る
以下川柳
紅白を見ずに早寝で年またぎ
正月にミサイル飛ばす駄々こね子
今年も朝から失礼しています、先手必勝、大多数が世界の平和を祈る1月1日始まりました
寒さ知るエアコンつけて寝正月
とは、いかない僕のきょうこの頃です、みなさんよろしくお願いいたします😌
(正月の)閑散とした通り嫌いではありません…去年の暮れにメモを遡ります
駄菓子屋で昔を買うか大晦日
大晦日家に逃げ込む人あかり
大晦日の夜は寂しい、でも暖かい、みんな仲良く暮らしてくれ!
変わりなし大晦日とていつもの日
賀正札貼ってしめればお正月
一夜飾りにならないように今晩町会から配られてきた毎年変わらぬ賀正の文字の下に門松が印刷された短冊の親方みたいな紙をドアに貼ってバタンと閉めれば小晦日大晦日お正月ホップ・ステップ・ジャンプで来年が始まる、災害と災害の間のつかの間の平和、争っている暇は無い。
餅つきを愛でて街角丸納め
さっき家に戻る時近くの町会の皆さんが20人ぐらいで餅をついていました、思わず自転車で通り過ぎるとき、わー餅つき!と声が出てしまいました、それほど近頃お目にかからなかった風景でしたので…たったそれだけで良い年末になりました。
古着買い襟立て風よけ師走ゆく
昨日立石図書館内の中古品屋ゆず屋で、しっかりしたツイード風、ジッパーで閉じるチャコールグレーのうわっぱりがあったので300円で買い、襟を立てて襟の先っちょにマジックテープを仕込み首周りが寒くないようにしたところ…ベリーグッド、厚手の生地に裏地までついて…よく見たらメイドインイングランド、サイズはS、おそらくは女性ものだったろうと思います、やせっぽちの僕にはぴったりでした!
行列やさては今日こそクリスマス
立石駅前大通りのパン屋さんの前に行列を作っているのを見て…あっそういえば今日はクリスマス、と気づくのに2、3秒かかりました、いいぞ僕、ちょっと世間から外れた感じが好きでずっと生きてきました、ちょっと大げさですが…世捨て人みたいにして暮らす根性はありません。勤めていた時もちょっとだけずらして自分なりに斜に構えた(こんな言葉がありましたよね)つもりでいました。こんな調子は実は小学校時代からと言えるかもしれません。周りの友人たちが…そんな僕に気がついていて、、(世情に同調しないのも)なんかなぁ、、みたいな顔されてました…当時は僕こそ、(いい大人が)なんかなぁ、正月の何処がめでたい?という感じですが今は歳をとったのでなんとなくいい気分のおすそ分けをもらっています。
腕を組み股ストーブで冬を越す
闇埋める地球の光人ひとり
冬未明早起き人の犬行進
木枯らしやバス停前の落ち葉掃く
自転車が自販機求め冬の暖
電気を消して股火鉢ならぬ股電気ストーブにあたっていると…都会の闇は闇でないことがわかる、外は薄明るい、カーテンの隙間から外の光が漏れる。
宇宙から見れば不自然に光る地球はその光の人工色ゆえに孤独感がいや増す。
雲ひとつ冬空に浮く風温し
するすると温い便座のうんちかな
冬小雨埃沈めて師走かな
雪待ちの空刺す木々の綾緑
(借景、、びすこさんの冬便りの写真の木々の佇まいの好さを句にしてみました、ありがとうございました)
首振りの電気ストーブ冬ごもり
以上です、以前の文章とダブっているかもしれません、あしからず
なんとなく区切りをつける松の内
私も関東に長く住んだので松の内が7日までとは知っていましたが、関西では違うようですね。でも7日の方がいいような気がする。7って人気のある数字ですものね。
最初にお月さまの句へのコメント。これ、ふっくらとあるから、大きくなっていく上弦の月なんでしょうね。私の方は、白々としているけれど一様ではない丸い月を昼の空に見て
・大根の下手な薄切り昼の月
というのを作ったことがあります。季語がない?あ、大根は冬の野菜ですので。
この世をばあの世と見立て初下着、っていうのはどういう意味ですか、下着が死に装束ってこと?それで思い出したのですが、英語でshroudってありますね。これは「経かたびら」と訳し、死者を包む白い布のこと。でも高熱から保護するための繊維ガラス、いわゆるシュラウドという言葉の方に馴染みがあります。同じことはshieldにも言えて、本来は盾と矛の「盾」という意味ですが、技術用語としての方が使用頻度は高い。あとvisorとか。そもそもtournamentという言葉だって、本来は騎士の馬上試合という意味だし。
話を逸らしてごめんなさい。英語では中世以来の古い言葉をそのまま別の意味に使っているのに、日本ではそれをいろいろ違った翻訳をして使用していて元の意味は消えていると言いたかったのです。
紅白を見ずに早寝。欧州でこの歌合戦に相当するのはワグナーのオペラ「タンホイザー」なんでしょうが、年末年始にワグナーを聴くことはほとんどありません。代わってヨハン・シュトラウスの音楽が奏でられるウィーン・フィルのニューイヤーコンサート。
今年はお正月に出かけていたので聞き逃したと思っていたら、昨夜再放送がありました。豪華絢爛なウィーン楽友会の大ホールで、観客が映ると、あ、女優のだれそれ、サッカー英雄のナントカ氏、というのも、紅白歌合戦に似ているかな。今年のハイライトは、私の勝手な評では「Heiterer Muth(朗らかな勇気)-French Polka」でした。この曲だけウィーン少年合唱団と、2004年に創設されたウィーン少女合唱団とが歌って、リズムがとてもよかった。全部で25人ほどの少年の中に7、8人の東洋人がいました。10歳前後の日本人・韓国人・中国人の少年がドイツ語で歌うのを興味深く見ていました。彼らをウィーンに送り出した両親はわが子の出世のために必死なんだろうなあ、なんて意地悪なことも考えたけど。
閑散とした通り、私も嫌いじゃありません。お盆の頃の東京もいい。親がいたから仕方なく帰省したけど、できれば元旦もお盆も東京にいたかった。店が閉まるのでその前に食料を買い込んでおく必要がありましたが。
餅つきは・・・我が家で最後となったのは私が小学6年生のときだったか。それであの石臼はどうなったのかしら。以来見たことがない。あんな重い物、盗むのも大変でしょうに。
古着、私も買ったことがあると今思い出しました。5年ほど前にストラスブールのノミの市で。バーバリーの半コートでグレイの地味なデザインですが、すご~く暖かい。ここ2年ほどすっかり忘れていました。決して安くは無かったので(バーバリーにしては手ごろでしたけど)、着ないともったいないですね。思い出させて下さってメルシ。
世間からちょっと逸れて歩くのは私も好みです。メインストリートはどうも自分に合わないと感じていますが、といって日の当たらない裏道を歩く度胸もありません。日陰には日陰のルールがあるでしょうし。ちょっとだけ逸れて、ときどき多数派にも合わせてみる。まあ、そんなところでしょうか。
冬便りといえば元旦の午後に友人宅から帰る途中で道路脇の木々にたくさんの宿り木を見ました。宿り木って完全な寄生ではなく、自分でも少しは光合成をするんですって。この植物は古代ドルイド教では神聖視されていたそうで、今でもアイルランドや英国の一部では結婚式の時に使うそうですが、ドイツではクリスマスの飾りにします。先日ブログのコメントで言及した19世紀末の画家・ウィリアム・モリスは、壁紙にこの宿り木の模様を使っていますね。
他人である木に居候して堂々と蔓延る宿り木を見ながら一句。
・宿り木や不景気の世も何のその